販売促進について考える―まだまだ手薄な地方企業における販売促進戦略事情―Ⅵ(おしまい)
[うわっ、デザインがダサい!]
私はこれまで、自らの持つ有形無形の企業資産について様々な形で「情報発信(アウトプット)」すれば、それがそのまま有効な販売促進策になりますよ、とお勧めしてきました。
自主発信が可能なSNSなどのデジタル媒体を駆使しつつ、地方紙へのコラム出稿、地域FM局への出演などアナログ媒体を絡ませていけば、それこそ唯一無二の存在感を世間に印象付け、有意な自己演出とすることも不可能ではありませんよ、と申し上げてきたのです。
「自己演出」というと、日本人にはあまりいい言葉に聞こえないかも知れません。
私は、近年よく「自己プレゼンテーション」という言葉を使っています。
とにかく、正当な内容の正当な情報発信に基づいているのですから、何ら臆することなく積極的に取り組んでいけばいいと考えています。
マスメディアへの出稿や出演などの場合、事前に先方の審査を受けますので、発信する情報に対してのチェック機能もちゃんと働いていることになります。
さらに考えれば、自社を外に向かってアピールする方法や手段は、上記のような媒体だけではありません。
もっと基本的な媒体・・・というよりツールがあるのです。
ひとつはペーパーツールとしての「会社案内」や「商品パンフレット」です。
これらのいわゆる「紙もの」は、基本的かつ昔からあるツールです。
これらのラインアップがきちんと揃えられており、かつ的確で充分なレベルになっているでしょうか。
会社案内や商品パンフレット、価格表など、必要な種類が準備されており、そのデザイン、コピーライト、わかりやすさ、手軽さ(或いは重厚感)などがしっかりと考えられたものになっているでしょうか。
企業の「販売促進戦略」を考えるとき、こういった昔からあるツールに関しても「質」を問われる時代になってきました。
「とりあえずあればいいだろう。」
の世界では通用しなくなりつつあります。
逆にこれらの質が悪ければ・・・例えばデザインなどに気を配っていなかったら
「うわっ、パッケージがダサい!」
と、中身を確かめる前に商品へのアプローチを遮断されてしまう可能性も出てきます。
特に、今の若い世代や女性に関してはそういった傾向が強いのです。
デザインで選ばれる時代
つづく