販売促進について考える―まだまだ手薄な地方企業における販売促進戦略事情―Ⅵ(おしまい)
[「値下げ」をしなくて済む?!?]
ビジネスが販売不振に陥ったとき、ついつい行きがちになるのが「値下げ戦略」。
しかし、決して安易に手を出してはいけないのが、この「値下げ戦略」なのではないでしょうか。
販売促進策というのは普段から考えている必要があり、いざというときは優先順位をつけて、できることから手をつけていくべきです。
販売不振に陥ったときは、多少予算をかけてでも、普段手をつけていなかった思い切った手を打つことも必要なのではないでしょうか。
更に言えば、こんな時に振り返るべきは、私が以前から提唱している「隠れ企業資産」ということになります。
改めてその定義を述べてみますと
「企業の理念や哲学、思いやこだわり、信条、受け継がれてきた伝統といったもの。更に、特殊な技術や人材、社長の人脈といった決算書上の『貸借対照表』には全く表現されない裏に隠れた無形の資産」
といったものを指します。
販売不振のときは、新たな販売促進策とともにこの「隠れ企業資産」に磨きをかけることを考えるべきです。
何故ならば、最も早く思いついて最も安易な愚策であった「値下げ」をしなくて済むからです。
そもそも「しなくて済む」というよりは、「値下げ」から最も遠い策と言った方がいいかも知れません。
どうしてでしょうか。
そもそも「値下げ」の発想は「比較」からきます。
或いは「競争」があるからそっち(値下げ)へ行こう行こうとつい心が動くのです。
「どうせ(他社と)同じようなものなのだから、値段が低い方が売れるだろう。」
と、つい思ってしまうから値段を下げてまで売ろうと考えるのです。
通販で安いものを探す。
つづく