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コラム
必然的に多彩な人材が増えていく―「管理」と「経営」その違いについて考える―Ⅳ
2020年11月20日
会議の人数も増えます。
[徒弟制度、或いは商家の主従関係といった感じだった]
自分も最前線のプレーヤーとなって、少人数で回していくタイプの税理士事務所が大半のこの業界。
それに対して、最初から、もう少し大きな組織プレーで行くやり方しか想定していなかった私。
そうなると、募集する人数は自然と多いものとなり、必然的に多彩な人材が増えていきます。
地元の雇用を増やすという観点もあって、私はこの方向で進むことにしたのです。
私の職場では、老若男女それぞれ働いている訳ですが、この人たちが一つの器の中で働くには、それなりのルールが必要になります。
このルールというのは、父や母が事務所を運営していた頃は、成文化されたようなはっきりとしたものはありませんでした。
どうなっていたかというと、その都度の父や母の都合や意向が、ルールといってもいいくらいの状況でした。
まあ昔のイメージでいうところの、徒弟制度、或いは商家の主従関係といった感じだったのです。
私は当時それが嫌でたまらず、世間並みのルールを決めてくれるよう、何回も父に迫ったものです。
そして、そのたびに大喧嘩をしたことを覚えています。
当時は私の事務所に限らず、町の商家も、旦那様と奥様、それに対する使用人という区分けが、お互い当たり前といった程度の意識でした。
時代背景も含めてそれはそれでいいところもあり、それなりに機能していたのでしょうが、私にとってはすでにあり得ない意識構造でした。
こんな風に、父や母がそれまでのやり方や考え方を変えることを極端に嫌ったため、しばらく様子を見ることにしました。
その後、徐々にルールの整備についても手をつけていったのは、私の時代になってからのことです。
と言っても初めからガチガチの決めごとを作っていったわけではなく、事務所の実情に沿った形で、先達の事務所の規定集などを参考に見よう見まねで作っていったのです。
これは内側の実情に合わせたやり方でした。
つづく
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