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優れた経営者は実践する力が突出している―コロナ危機、こういうときに抵抗勢力を押し切って一挙に改革を進めよう―Ⅴ(おしまい)

海江田博士

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テーマ:危機管理について

[いい意見も、実施を伴わないのであれば寝言以下]


経営者が、判断や決断、実行につきまとうリスクの恐怖に負けて単に臆病になったり、「問題だ…」の話にうっかり乗って、判断や決断を先延ばしするとしたらより大きなリスクを背負うことになる、と指摘するG氏。

また、G氏はこういった「したり顔の傍観者」たちが、自分たちの言動に対してどう責任を感じているかについても、厳しく追及されます。

―経営は、どこまでいっても、「どう手を打つのか?」の連続です。(中略)
何かを行うことに対して、完全にリスクゼロとか、100%安全というものがあるとしたら、それは完全なる後追いを意味しているからです。
タイミングを逸しての実施の頃には100%「時すでに遅し」となり、出遅れただけならまだしも、時と場合によっては会社が潰れます。(中略)
本来なら、この意味不明なブレーキをかけた人に責任を取らせたいところですが、ちなみに問題点を指摘した人は、「自分は、問題点を指摘しただけ」と、のらりくらりかわすだけです。
最初から責任など取る気もさらさらないのです。
そもそも、責任を取る気もないような人の意見に耳を貸したほうが問題ですが、重要なことは、ビジネスにおいては批評や評論などどうでもよく、「いい意見」でさえ、「実施を伴わないのであれば寝言以下」ということです。―

ここに書かれているのは、経営者が置かれているポジションの厳しさです。
つまり、「したり顔の指摘屋」や「わけ知り顔の批判屋」たちの意見を無視して決断し失敗したとしても、こういった連中の言い分に負けて決断を先延ばしにして失敗したとしても、最終責任は経営者がかぶることになるからです。

上記のように、この人たちが責任を取ることはありませんし、おそらく謝罪もしないでしょう。
弱気になって耳を貸したほうが最終的に馬鹿を見るのです。

こうやって見てくると、やはり経営において重要なのは実践であり、それに基づいてしたたかにトライ&エラー(試行錯誤)を繰り返していくことだと思い当たります。
批評家や評論家に決定的に足りないのは、この実践力ということになるのではないでしょうか。

優れた経営者は、この実践する力が突出しています。
どっちにしてもトライ&エラー(試行錯誤)は、せざるを得ないのですから、これまで、何となく滞っていたような案件も、新型コロナウイルス禍といった非常事態を契機に一気に進めてみてはどうでしょうか。



寝言を言っていちゃあおしまいですよ!

おしまい

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海江田博士
専門家

海江田博士(税理士)

税理士法人アリエス

税務相談はもちろんのこと、従来の税理士としての職務に留まらず経営者自身で革新できることを目指した支援を続けています。日本経済をしっかりと支えられる強い基盤を持った中小企業への第一歩のお手伝いをします。

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