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コラム
世界で戦うにはソリューション型営業が必要―製造業は、なぜ国産回帰できないのか?―Ⅵ
2020年6月26日
[やはり教育体制の違いからきている]
政府の財力も医療体制も、日本とは違ってかなり進んでいるらしいドイツ。
この両国の違いはどこからきているのでしょうか。
この問題は、元をたどればやはり教育体制の違いからきているようです。
加谷氏の指摘を読んでいると、私は「やはりそうか・・・」と少し暗澹たる気持ちになってしまいます。
結局そこに行き着くとすれば、日本の抱える根は深いと言わざるを得ません。
加谷氏はその点を次のように述べられています。
―ではドイツは、なぜこうした高い付加価値を実現し、豊かなで強靱な経済を構築できたのだろうか。
もっとも大きいのは教育である。
自国の生産能力と大学教育はリンクしている
同国では、製造業の高い付加価値を維持するため、大学教育と英語教育を徹底的に重視している。
ドイツの大学は原則として授業料が無料となっており、この措置は外国人留学生であっても適用される。
ドイツの大学では10%以上が留学生で占められており、国内における英語通用力は極めて高い。
中国など新興国が製造する付加価値の低い製品であれば、価格が安く品質が良ければ売れるが、高付加価値の製品はそうはいかない。
顧客の問題を解決するいわゆるソリューション型営業が必要となるので、製造業でメシを食っていくには大学教育と英語力は必須といってよい。
日本では、留学生の受け入れ拡大や、大学の無償化に対して根強い反対意見があるが、こうした状況では到底、自国の生産力を強化することはできないだろう。―
結局、日本やドイツのような人材立国が行き着く先は「教育」の水準の高さ、と言うしかないといえます。
ところが日本においては、その教育のレベルが近年著しく低下している点が度々指摘されているのが現状です。
私もその点は、わりと頻繁に書いたり人前でしゃべったりしてきました。
予算に余裕がないのであれば、高齢者の福祉に多く回すよりは、若年層の教育予算に回すべきであると考えます。
私は既に高齢者の域に入っていますが、自分のことはともかく、ぜひそうして欲しいと思います。
国力が落ちてしまってはなんにもならないからにほかなりません。
ここで大切なのは「ソリューション型営業」という言葉です。
日本はこの点が弱いと言われてきました。
これから世界と戦っていくには、販売促進企画力を磨きプレゼンテーション能力をつけ、それをこのソリューション型営業につなげていかなければならないと考えます。
しかし、そのことを自覚し、こういった取り組みに力を入れていかなければならない、という風潮にはまだ至っていないようなのです。
つづく
いつも考えておるのですが・・・・
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