顧客ニーズとウォンツについて―顕在化した需要と潜在的需要について考える―Ⅲ
[今回も役立った同級生人脈]
1室2億円のリゾート会員権・・・・・
「売れるのか?」と聞かれても・・・・
説明が一通り終わると、Sさんは私たちに向かってこういいました。
「御社にお願いしたいのは、東京に本社のある上場企業にヒアリングをかけて、この需要がどの程度あるか、聞いてもらいたいのです。」
それまで、私たちはいろいろと難しい案件を振られても、どうにかこなしていたので、今回もなんとかなる、と思っていただけたのでしょうが、
『いくらなんでも、話が突飛過ぎないかなあ・・2億円の会員権なんて話は・・・』
と、今回ばかりは、まともにヒアリングできる自信が持てませんでした。
しかし、どうのこうの言っていても始まりません。
とにかく仕事として引き受けてリサーチを開始することにしました。
ターゲットとなる上場企業は、T電力とK建設に紹介してもらうことになりました。
しかし、それでは数が足りないので、それ以外にも、こちらでリストアップしなければなりませんでした。
このときも私の同級生人脈が役に立ちました。
同窓生リストから上場企業に所属している同級生をピックアップして電話をかけまくったのです。
ヒアリングの対象は、企業の福利厚生担当部署か総務部だろう、ということになりました。
とにかくそんな会員権(2億円の)を、社員のために購入するかどうか、検討できる部署でなければなりません。
各企業には事前にアポを取り、しかるべき部署を訪問しました。
ただ、今回の案件は会員権の売り込み営業と間違われると困るので、事前の紹介が大事だったのです。
同級生による紹介の効果は絶大で、ほとんどすんなりと会うことができました。
リゾートは気持ちいけれど…
つづく