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海江田博士プロは鹿児島読売テレビが厳正なる審査をした登録専門家です

若者から見た「ズレ」への共感について―現代日本の様々な矛盾点を考えてみる―Ⅵ

海江田博士

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テーマ:世代による考え方、行動の違いを考察する

古市氏はこの著書の中で「おじさん」という言葉を度々使っています。
彼の言う「おじさん」とは、どういった人を指すのでしょうか。

彼は次のように表現しています。

― 「おじさん」とは、いくつかの幸運が重なり、既得権益に仲間入りすることができ、その恩恵を疑うことなく毎日を過ごしている人のことである。
かつては男性でありさえすれば、多くの人が「おじさん」になることができた。(中略)
人は今いる場所を疑わなくなった瞬間に誰もが「おじさん」になる。
たまたまラッキーで「おじさん」になれただけかも知れないのに、それを自分の手柄のように思い込む。
そして、「おじさん」界の外にいる「若者」や「女性」に対して冷たくなっていく。
自分の幸運を棚に上げて、不遇な状況にある人を自己責任だと切り捨てる。
そういった人を、ぼくは性別や年齢に関係なく「おじさん」と呼ぶ。―

いやはやメッタ切りです。

しかし、彼のいう「おじさん」という言葉に、現在の日本の閉塞状況が凝縮されているように思えます。
ここでキーワードとなるのは「既得権益」という言葉です。
「おじさん」というのは「既得権益」そのものを指しているのかも知れない、とさえ思えてくるのです。

私自身も、この本を読む以前から「自分は既得権益にしがみついていないだろうか。」という点は、常に自分に問うてきたところでもあります。
資格業というのはその危険性があるからです。


つづく

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海江田博士
専門家

海江田博士(税理士)

税理士法人アリエス

税務相談はもちろんのこと、従来の税理士としての職務に留まらず経営者自身で革新できることを目指した支援を続けています。日本経済をしっかりと支えられる強い基盤を持った中小企業への第一歩のお手伝いをします。

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