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コラム
「需要」と「欲望」について―消費の起爆剤が「欲望」ではなくなった今、改めてビジネスを考える―Ⅰ
2017年7月31日
作家の村上龍氏が雑誌「ゲーテ」に毎回寄せている文章についてはときどき触れています。
しばらく前のことですが、「需要は増えるのか」という1文を寄稿していました。
話の内容はこうです。
「以前、新宿の伊勢丹にたまたま行ったことがあったが、久しぶりに訪れたこのデパートで欲しいものが何もない自分に驚いた。
昔は百貨店を丸ごと買えたらどんなにいいだろう、と思うくらい強烈な欲求、欲望があった。
それがいつの間にか消えてしまった。
理由は加齢だけではない気がする。
今の日本では、様々なものが簡単に手に入るようになった。(以下原文)
手に入れようと思えばいつでも簡単に手に入るという意識は、飢えを満たし、結果的に欲望を消してしまう。
欲望は、想像力によって生まれ、育まれ、強度を増す。
昔はほとんどすべての日本人にとって夢のまた夢だったフェラーリもフランク・ミュラーも、シャトー・マルゴーも、とても身近なものになった。
消費が拡大するかどうかについて、「需要が増えるのか」ではなく「欲望と想像力は復活するか」という問いを立てなければいけないのかも知れない。
その予測に関して、わたしはやや悲観的である。」
村上氏の言うように、かつてのステータス商品が「とても身近なものになった。」とはいえ、フェラーリやフランク・ミュラーはモノがモノだけに今でもそれほど一般的ではありません。
もう少しわかりやすいところでは、ファッションブランドを例に挙げた方がいいだろうと思います。
つづく
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