- お電話での
お問い合わせ - 099-472-0620
コラム
補助金ってなんだろう?―その本質と現実について考える―Ⅴ
2017年5月16日
しかし世の中「逆も多い」ということにも気がつきました。
つまり、補助金や助成金狙いで無理やり事業を組み立てる、ということも結構まかり通っているのだ、と。
先述の風力発電のTV特集を見ていて、そう思ったのです。
ま、このことには以前からうすうす気づいてはいました。
私の事務所では、これまで何回か
「助成金が出ると聞いたので事業計画を作ってもらえないか。」
という相談を受けたことがあります。
低迷する田舎の経済状況の中で「その意気や良しっ!」と喜んだのです。
私は当然のこととして
「ああ、じゃあその事業は以前からやってみたいと思っていらしたのですね?」
と素朴に先方に聞きます。
すると、
「いやあ、今回たまたま役場にいる同級生からそんな情報が入ったので、貰わなきゃ損かと思ってやることにした。」
と、呆れた答えでした。
なかには
「俺はやらないけど、誰かにやらして手数料だけ貰おうかと思って・・・」
と言ったボンクラの二代目もいました。
いずれもこちらが手を貸すのは丁重にお断りしました。
本人が本気で取り組む気のない事業などに誰が手を貸すものか!
しかし、或る意味これが補助金や助成金の本質かとも思います。
つまり、「さもしさ」の土台の上に成り立っているのです。
「俺が貰わなきゃ誰かが貰う。そんなことになったら俺が損をする。無理繰りにでも事業をでっちあげなきゃあ。」
となるのです。
「別にあんたは損をしないだろう。」
と思うのですが・・・
しかも、いずれにしてもお上(カミ)の「お下げ渡し」のお金です。
あっちの言い分に合わせて「へへーっ」と頭を低くして戴かなければなりません。
その結果、自分が本当にやりたかったことが、多少なりともねじ曲げられてしまうことが度々であります。
つまり、相当なアレンジを必要とするのです。
ひも付き、条件付きの中には頭をひねってしまうような内容のものも多いのです。
当初、もらった金で一見得をしたようにも思えるかもしれませんが、あとあとそのねじ曲げ(アレンジ)部分が思わぬ「足かせ」となって事業の健全な進行を妨げてしまうのです。
つづく
関連するコラム
- 補助金ってなんだろう?―その本質と現実について考える―Ⅵ(おしまい) 2017-05-17
- MADE IN JAPAN・・・かつてのイメージについてⅠ 2017-05-18
- MADE IN JAPAN・・・かつてのイメージについてⅣ(おしまい) 2017-05-21
- MADE IN JAPAN・・・かつてのイメージについてⅢ 2017-05-20
- MADE IN JAPAN・・・かつてのイメージについてⅡ 2017-05-19
コラムのテーマ一覧
- どーでもいいけど面白かったエピソード
- 「情報発信(アウトプット)」戦略について
- 「情報発信(アウトプット)」戦略について
- どーでもいい話
- 危機管理について
- 専門性について考える
- 地方再生と地域活性化について考える
- ビジネスモデルについて考える
- 事業承継、後継者問題
- 新しい技術、時代について考える
- 業界について考える
- 歴史について考える
- 世代による考え方、行動の違いを考察する
- リーダーシップについて考える
- 日本の文化について考える
- 自分を振り返る
- 経営について考える
- 販売促進戦略
- 経営計画を考える
- コンサルティングについて考える
- 専門性を考える
- 新規事業(起業も含む)について考える
- ファッションについて考える
- 経済問題
- 人生を考える
- 社会問題
- 中小企業経営を考える
- 経営助言
- 経営革新支援
- マーケティング
カテゴリから記事を探す
海江田博士プロへの
お問い合わせ
マイベストプロを見た
と言うとスムーズです
勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。