顧客ニーズとウォンツについて―顕在化した需要と潜在的需要について考える―Ⅱ
第2段階は、現在既に存在しているけれどそれが特殊なニーズといったケースになります。
ニーズとして明らかに存在するが、それが特殊な商材であったりサービスである場合です。
これもすでに顕在化しているニーズなので、そういったニーズがあることを世の中の多くの人は知っています。
しかし、一般的なニーズと違って自分にとって必要か否かは、その時の事情による、と言っていいでしょう。
例えば、飲食店でいえば「高級○○料理の店」といったことになります。
高級フランス料理や高級中華料理が世の中に存在することは大抵の人は知っていますが、それを選ぶか否かはその時の事情によります。
事情には、状況(お見合い、接待とか)、財布(経済状況、懐具合)、相手(大事な恋人)、食欲(一度食べてみたかった)などいろいろあるでしょう。
これは一般的なニーズと違って「どうしても」というものではないので、市場が限られます。
また、当然顧客が店を選ぶ目もよりハードルが高くなります。
高級○○と謳い、高い料金を要求するからには、それなりのスキルが求められるために、参入はどうしても難しくならざるを得ません。
店のイメージ作りなども、一般の飲食店に比べてコストがかかっていますので、客の支持を得られなかった場合経営はたちまち厳しくなっています。
つづく