マナーうんちく話2217《大好評!生涯学習施設で「コース料理教室」&「テーブルマナー講座」を開催しました

平松幹夫

平松幹夫

テーマ:洋食のテーブルマナー

日本には令和の今でも、お盆の前に祓いをする行事が残っています。
今のように水道ではなく井戸水に頼っていた頃には「井戸さらい」をして、水を清める習慣がありました。
この時期お墓の掃除をするのもそうです。
今はなくなりましたが、7月7日の「笹の節句」で使用した「七夕飾り」を川に流すのも「払いの行事」の一種です。

令和6年7月6日(土)は二十四節気の一つ「小暑」です。
梅雨が明けて本格的な夏になるという意味で、この「小暑」から「立秋」までが暑中見舞いの頃です。
ただ今年は当分雨との付き合いが続きそうですね。
蒸し暑い日が続きそうですので心身とも健康に注意してください。

ちなみに「暑中見舞い」は、もともと親しい友人やお世話になった人へ、暑さをねぎらう便りですが、直接訪ねて挨拶しにくい遠方の人への季節の挨拶状です。
大正時代になり郵便事情等が発達したお陰で、近くの人にも気軽に出すようになったといわれていますが、年賀状の様に堅苦しい作法はありません。
梅雨が始まって小暑までが「梅雨見舞い」、梅雨が明けてから立秋までが「暑中見舞い」、さらに立秋が明けたら「残暑見舞い」になりますが、日付は書かず暑中見舞いは○○年「盛夏」、残暑見舞いは「晩夏」「立秋」「葉月」などと書き添えて下さい。
その時の気温の高低より暦が基準になるのでご注意ください。

紫陽花が梅雨の雨に打たれ静かに咲いている6月の下旬に「大人の食育講座」パート3として、「洋食の料理教室及び洋食のテーブルマナー講座」を地元の生涯学習施設で開催しました。

食育基本法が平成17年の6月に制定されたことと、6月になると多くの人が社会生活や学校生活にも慣れてくるので、いろいろなイベントが開催しやすいという理由で、6月が「食育月間」になっているので、それに合わせた取り組みです。

今までの「食育講座」はコロナ感染の心配もあり、専門家を招き栄養の取り方や、猛暑日に備えた効率的な水分補給等の講話が中心でした、コロナがある程度落ち着いた今回は欲張って洋食の「料理教室」と「マナー講座」を2部制で開催しました。

料理教室では《スープ、肉料理、サラダ、デザート、パン、コーヒー》のコース料理に挑戦していただきました。
それに参加者の一人から、自家栽培の朝摘みのブルーベリーが提供されデザートがフルーツ添えになりました。感謝です。

その後、出来上がった料理を、白いテーブルクロスとテーブルナプキン、初夏を彩る花で美しくコーディネイトされた別室に移し、各自自己紹介の後、楽しい食事会の始まりです。
花は梅雨時に相応しい、アガバンサスや紫陽花やカラーなどをたくさん用意していたのですが、現在開催中の「生涯現役百歳大楽校」の参加者より、自家栽培のヒマワリが提供され、それらをスタッフの一人で華道の専門家が華やかに活けて、会場の雰囲気を盛り上げました。
この花はすべて、お開きの時に、記念写真を撮った後、参加者全員で平等に分けお持ち帰りいただきました。

今回のテーマが《食卓から発信するハッピーライフストーリー》ですから、とにかく栄養バランスの取れた料理を、いかに皆と共に、楽しく、美味しく頂くかにポイントを置いていただき、会話をしながら食事を味わっていただきました。
食前に改めて身だしなみを整え、スタッフの一人である「健康生きがいづくりアドバイザー」「レクレーション介護士」の指導で、唾液が沢山出る顔面体操を行いました。
デザートコースに入ったところで、マナーのお話に移り、口と手を動かしながら、しっかり耳を傾けて頂きました。
「亀の甲より年の功」のマナー講師ですから、話の内容も「テイファニーのテーブルマナー」や「戦前の小学生が学んだ国民礼法のテーブルマナーの内容」を説明し、現状と比較していただきました。

ペリー艦隊がやってきた時に江戸幕府が艦隊をもてなした日本の「本膳料理」及び、「江戸幕府の役人が軍艦でフランス料理の接待を受けた際の様子」、加えて、今の日本の贅沢な食事事情と「貧しい食卓」の実態などなど《マナーうんちく話》で触れている多彩な内容をお話ししました。
中でも重要視したことは「美しい食べ方」の実践ですが、下記のような内容も交えました。

●講話の内容
〇食育基本法と「世界3大食法」
〇テーブルマナーの意味と意義
〇日本と西洋のテーブルマナーの基本的な違い
※和と洋の違いを理解し、今回は特にフランス料理ならではの魅力についてお話ししました。
〇フランス式と英国式のテーブルマナー
〇本格的なフルコースの内容と飲み物との関係
〇テーブルナプキンの文化

●質疑応答
講話の後は料理、栄養や衛生面、和食・洋食・立食等のマナーに関する質問を受け付けました。マナーに関する質問が圧倒的に多く、参加者の関心の高さがうかがえました。

●参加者の声(アンケート用紙及びメール、電話より一部を抜粋)
〇半世紀ぶりのテーブルマナー講座でしたが、内容が豊富で、大変幅広い知識が得られてよかった。これを今後有効に生かされたらと思います。
〇マナーの学び直しができてよかった。
〇生涯学習施設を利用した講座とは思えない大変本格的な講座で、料理も講話もレベルが高くて大満足です。
このような講座を今後もどんどん発信していただきたい。
スタッフのご努力に感謝です。
〇孫の結婚式に出席するのがとても楽しみになりました。
〇洋食がいかにコミュニケーションを大切にしているのか、そして身だしなみが大切か、がよく理解できた。スタッフの皆さんのおもてなしに恐縮しています。ありがとうございました。
〇次回はぜひ和食のお作法も学びたいと思います。無理をして参加して大正解でした。などなど・・・。

●主催者所感
ホテルは勿論、洋食レストランが無い地域で、公的な生涯学習施設を利用しての教室ですから、物理的にできることは限られていますが、基本的な内容は充分発信出来たと思います。
ただ講座の参加費(すべて込みで1800円)を徹底的に抑えたことと、コロナ感染予防で、参加人数(18名)を極力抑えたので、参加収入より、支出が大幅にアップした。
物価高とテーブルクロスやナプキン等のクリニング代とうで、予算的には大赤字になったので、この点は反省と改善の余地大いにありです。
最後に地元の教育委員会にはお世話になり感謝です。さらに花や果物等を提供していただき大変ありがとうございます。
次回は色々反省点も交え、さらに参加人数を増やし《和文化楽習講座》の一環として「和の礼儀作法と和食の作法・無作法講座」を予定しています。
開催日時を日曜日に替え、多くの方により参加して頂ければと思っています。

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平松幹夫
専門家

平松幹夫(マナー講師)

人づくり・まちづくり・未来づくりプロジェクト ハッピーライフ創造塾

「マルチマナー講師」と「生きがいづくりのプロ」という二本柱の講演で大活躍。「心の豊かさ」を理念に、実践に即応した講演・講座・コラムを通じ、感動・感激・喜びを提供。豊かでハッピーな人生に好転させます。

平松幹夫プロは山陽新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

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