マナーうんちく話2088《迎春準備にみる、日本の年中行事における6次産業化への戦略》

平松幹夫

平松幹夫

テーマ:歳時記のマナー

今年はクリスマスイベントの盛り上がりがいまいちという感じでしたが、いかがでしょうか。

コロナの影響も大きいと思いますが、日本人のクリスマス観が薄らいできた気がします。

日本の総人口約12600万人のうち、神道系の信者は約8500万人、仏教系の信者は約8800万人で、キリスト系の信者は約200万人と推定されているから無理もないと思います。

西洋文化をおおらかな気持ちで受け入れることは賛成ですが、それにより自国の文化や礼儀作法が廃れてしまったら本末転倒でしょう。

日本は世界屈指の長い歴史を有する国です。
日本の国がいつ生まれたのかは「古事記」「日本書記」など神話の世界の話で特定できません。
それくらい古いということです。

また世界的にも平和な国でもあります。
平安時代は400年、江戸時代は250年くらい政権が続いた国で、このような事例は世界に類を見ないと思います。

電車の中や街中で財布を落としても、住所・氏名さえわかれば、ほとんどの確率でそれが返還される国です。

四季も豊かです。

このようなことが背景になり、日本には世界に誇る素晴らしい文化が沢山うまれました。

そして平和な社会を背景に生まれた日本の礼儀作法は、戦争に明け暮れた社会から生まれた危機管理的要素が強いマナーとは異なり、相手に対する「感謝」や「思いやり」が基本となっています。

しかも感謝や思いやりの心は、自然や目に見えないものに対しても発揮されます。
SDGsを推進するにあたり最も大切な基本理念だと考えます。

特に正月行事には「思いやり」や「もてなし」の基盤となった文化が凝縮されています。

まさに日本人にとってかけがいのない財産で、多彩な迎春準備にも、現代人がおき忘れてしまった清らかで純粋な、人としての精神が息づいています。

そこには「和の精神」や「思いやり」「感謝の気持ち」を大事にする、日本人としての本当の価値があるのではないでしょうか。
このことにもっと自信と誇りを持ってもいいと思うのですが。

そしてもっと家庭や学校で、親や教師が子どもに教えたり触れさせたりすることが大切だと考えます。

そのためにはまず大人が、自国の伝統行事の意味や意義を理解していただきたいものです。


最近ある農家の方から、正月用品の「お飾り」「門松」等がまったく売れなくなったという話を聞きました。
そういえば年賀状も年々減っていますね?

5年ほど前にある公的機関からの依頼で、「年中行事の6次産業化」に向けた講演を行った際、門松やお飾りなどの正月用品の意味に触れた記憶がありますが、生産し、販売する際に、それらの意味を消費者に発信すれば喜ばれるでしょう。

何のために門松を置き、お飾りや鏡餅を飾るのか?
お屠蘇やおせち料理はなんのためにいただくのか?
頂くタイミングは?
年賀や寒中見舞いの本来の目的は何か?などなど・・・。

さらに「五節句」「彼岸」など、日本には世界屈指といわれるくらい多くの年中行事があり、一つ一つに豊かな精神文化があります。

加えて米を主食にしている日本には「秋祭り」が行われますが、和の心や感謝の気持ちを大事にする日本人の根源を成すものだと思います。

これが廃れ、ハロウィンが盛大に催される現象は何とかならないものかと考えてしまいます。

クリスマス、バレンタイン、ハロウィンなどのイベントが日本でいずれも盛大にとり行われるようになったのは、ひとえにそれらの文化に共鳴したのではなく、それに関する商品が売れるからだと思います。
だからマスコミもあおるわけでしょう。

だったら日本古来の伝統行事もそのような戦略を練ればいいと思うのですが。

ちなみに日本の「神前結婚式」には新郎新婦や家族の絆を深めるヒントが凝縮されています。ぜひ復活させていただきたいものです。

日本国内で、日本人が長い時間費やして培ってきた文化には、人がより良く暮らす知恵が多くちりばめられています。
これを戦略として活用しない手はないと思います。

またやり方次第では、ビジネスチャンスは無限にあるはずです。

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平松幹夫
専門家

平松幹夫(マナー講師)

人づくり・まちづくり・未来づくりプロジェクト ハッピーライフ創造塾

「マルチマナー講師」と「生きがいづくりのプロ」という二本柱の講演で大活躍。「心の豊かさ」を理念に、実践に即応した講演・講座・コラムを通じ、感動・感激・喜びを提供。豊かでハッピーな人生に好転させます。

平松幹夫プロは山陽新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

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