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平松幹夫

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平松幹夫(ひらまつみきお) / マナー講師

人づくり・まちづくり・未来づくりプロジェクト ハッピーライフ創造塾

コラム

マナーうんちく話2036《新型コロナで日本の祭りが心配!でも聖火リレーはするの?》

2021年5月5日

テーマ:マナーの心得

コラムカテゴリ:くらし

ゴールデンウイークも終盤戦を迎えましたが、5月5日は二十四節気の一つ「立夏」。

暦の上では夏がスタートするときですが、地球温暖化のせいでしょうか、今年は多くの花が夏の到来をいち早く察したようです。
我が家の畑の農作物もそうです。

ちなみに現在日本で夏といえば6月、7月、8月ですが、二十四節気では「立夏」から8月7日の「立秋」の前日までです。

さらに天文学的には夏は6月21日(令和3年)の「夏至」から、9月23日の「秋分の日」の前日までです。

日本の季節は、このようにいろいろな捉え方がありますが、いずれにせよ初夏は、緑と光あふれる頃には違いないと思います。

思い切り深呼吸して、緑の空気を一杯吸い込み、元気に輝いていただきたいものです。

ところで日本の初夏は祭りが多い季節です。

今は快適な季節ですが、間もなくムシムシした梅雨になり、その後猛暑を迎えます。
つまりこれから疫病が蔓延する季節を迎えるわけですから、その前に疫病退散等の祈願祭を実施するわけです。

しかし祭りをはじめ様々なイベントが、新型コロナ蔓延防止対策で中止になったり延期になったり、あるいは規模を縮小しての開催は寂しいですね。

特に稲作文化で栄え米を主食にしている日本で、米の豊作を祈願する祭りが取りやめになるのはとても残念な気がします。

ちなみに地球上には多くの宗教とそれらの信仰を表現した祭りが多く存在しますが、四季が豊かな日本には四季折々の祭りがあり、その数は数十万といわれています。

「マナーうんちく話」でも何度も登場しましたが、日本人は「八百万(やおよろず)の神」といわれるように、すべてのものに神が宿ると信じていました。

そして祭りの言葉の語源は「祀り」ですが、全国各地で様々な想いを込め、神や精霊に祈りを捧げ、感謝し、奉る儀式です。

豊作、家内安全、疫病退散、子孫繁栄、無病息災などのいろいろなお願いをするわけですね。

今のように電話もテレビもネットにも無縁の時代、集落の人たちが思いを一つにして、世代を超え協働で準備をするコミュニケーションの場でありました。

また村の長老から若者に、親から子に脈々と伝えられた伝統的祭りには、ほかの年中行事にはないエネルギーが満ち溢れています。

まさにその土地に住む人の魂が込められているわけですね・・・。

だから祭りは端から見学するだけでも見ごたえは充分ありますが、実際に参加し、豪華に装飾された神輿を担ぎ、共に大声を掛け合い、汗をかけば充実感、一体感、躍動感が感じられます。私も経験があります。

ちなみに神輿を担ぐ際の「わっしょい」という掛け声は、日本人が大切に育んできた「和を背負う」という意味があるといわれます。

私は年中行事に関する講座や講演も多々行っていますが、主食になるコメの豊作を祈願し、感謝するとともに、みんなの「和」を保つための祭りこそ、日本人にとって最も大切な年中行事だと考えています。

それがコロナのせいで、中止や延期や規模の縮小が余儀なくされるのは致し方ないにしても、一方でこんな状況下で、オリパラ開催前提で、聖火リレーが開催されるのはどう考えても腑に落ちません。

オリンピックのシンボルといわれる聖火を掲げ、平和・団結といったオリンピックの理想を体現するのが目的だそうですが、本当に聖火リレーをおこなえば、この世から戦争がなくなるのでしょうか?

核保有国の核武装がとかれるのでしょうか?
世界中の紛争がなくなるのでしょうか?

あくまで個人的な考えですが、日本はこのような状況下の聖火リレーに頼らなくても、もとから世界に誇る平和な国です。

平安時代は400年、江戸時代は250年以上政権が持続した国です。
加えて1945年の終戦以降、75年間戦争に無縁です。

聖火リレーに関してはいろいろな考えがあってしかりです。
熱い想いを寄せている人も多いと思います。
それはよく理解できます。

しかし猛威を振るうウイルス蔓延の中、学校行事も日本の伝統的年中行事も中止になるような状況下で、聖火リレーのみ特別扱いして、あえて多額の金を投じ実行する意味や意義はないとおもいます。

また専門家も、国会議員も、知事も、開催前提の議論に釘を指す人が出てこないのが不思議です。

さらに東京五輪の選手村でマスクを配布するのは理にかなうと思いますが、マスクは配られず、コンドームが15万個配られるという記事を見ましたが、私のような凡人にはますます理解できなくなりました。

最近は、データを改ざんしたり、不都合なことを隠したり、虚偽答弁をしたり、論点をずらしたり、挙句の果てには「記憶にない」と言って居直ったりする官僚や政治家には驚かなくなりましたが、国会議員や知事には、非常時の時ぐらいは凛とした対応を見せて欲しいですね。
それなりのリーダーシップを発揮していただきたいということです。

「隣の芝は青い」といわれますが、ワクチン接種状況の報道を見る限り、他国の政治家がうらやましく思えたりします。

忖度ばかり上手になっても、状況は良くならないでしょう。

手柄は奪い合い、責任はなすり合いではなく、非常時の今こそ「和の精神」を大切にし、一致団結してワクチン接種がスムーズに行えるよう最大限の努力をしていただきたいものです。
多くの人はそれを一番願っているのではないでしょうか。

聖火リレーは神聖だといわれますが、私は日本の祭りも神聖だと思います。

最後に有名人が満身の笑顔で聖火リレーを行っているシーンが報じられますが、反対派の意見も積極的に取り上げて欲しいですね。

この記事を書いたプロ

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