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平松幹夫(ひらまつみきお) / マナー講師

人づくり・まちづくり・未来づくりプロジェクト ハッピーライフ創造塾

コラム

マナーうんちく話1820《日本のしきたりの意味と由来⑥「慶事としてのしきたりの捉え方」》

2019年4月16日

テーマ:結婚のマナー

コラムカテゴリ:スクール・習い事

《故郷や どちらを見ても 山笑う》(正岡子規)

先日の雨でソメイヨシノが散って葉桜となり、山々の色合いが新緑へと大きく変わりました。

まさに「山笑う頃」ですが、今年は特に間もなく新元号の始まりということで、漠然とした期待感がわいてきます。

心を前向きにしてくれる春の風が、「新しい一歩」を踏み出すのをいろいろな形で応援してくれそうですね。

仕事、ボランティア活動、勉強、そして結婚など・・・。

ところで日本には文化の継承として数々の「結婚のしきたり」が多く存在しますが、縁起担ぎのものが多いのに驚きます。

時代は大きく変わりましたが、これらはいまだに日本固有の社会システムの維持に大きくかかわっています。

現在では結婚する・しないは本人の自由で、長い人生を結婚しないで歩む「非婚」という言葉も存在します。

ちなみに「未婚」とは同じ独身でも、結婚する意志がある人のことをさします。

未婚はいわば結婚待機中の状態ですが、非婚は結婚した時のリスクを考えると、あえてしない方がいいだろうとする新しいライフスタイルの言葉で、1980年代に出現しました。

時代が変わればいろいろと考え方も生き方も異なり、恋愛観や結婚観も変わってきますが、昔はそうではなかったようです。

婚姻を継続することが幸せなことで、結婚をしなかったり、離婚したりすることを不幸と捉える考えが横行していました。

だから不幸にならないための「慶事としてのしきたり」が存在するということではないでしょうか。

例えば結婚祝いを贈る時に、紅白の祝儀袋にお金を入れて渡しますが、結婚は一度きりで二度としないという意味も込めて「結びきり」の水引を使用します。

私も以前ホテルで結婚の仕事に長く携わっていましたが、当時は「結婚式は一生で一度のものだから」という考えが主流でした。

結婚披露宴でのお祝いの言葉も、結婚は一度きりということが前提です。
だから別れを連想させる言葉は、その場に相応しくない縁起の悪い「忌み言葉」とされるので細心の注意が必要です。

例えば「相次ぐ」「飽きる」「終わり」「枯れる」「消える」「壊れる」「散る」「流す」「滅びる」「割れる」「分かれる」「絶える」「切れる」「度々」「再度」「次々」「繰り返す」等など、とにかく沢山存在します。

昔の人がいかに縁起を担いだかということでしょう。

加えて末永い幸せを祈念し「熨斗鮑」のついた祝儀袋に、縁起がいいとされる奇数の金額のお金を入れます。

今では「結婚、あるいは結婚の継続=幸せ」という考えは廃れましたが、これらのしきたりは根強く生きているように感じます。

また結婚の自由は保障されていますが、長い人生で「一度は結婚したい」と希望する人のほうが多いのも事実でしょう。

次回に続きます。

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