マナーうんちく話1716《どう築く?職場の人間関係②「同じ釜の飯を食う」》

平松幹夫

平松幹夫

テーマ:人間関係を良好にするマナー

「鉄は熱いうちに打て」といわれますが、理想は幼い頃より家庭環境に恵まれることだと痛感しています。

だから私が主催する研修会やマナーやコミュニケーション講座は、食事のマナーにエネルギーを注ぐわけです。

特に《食卓から発信するハッピーライフストーリー》の講話は、家族団らんの食卓作りを勧める講話で、婦人会、PTA、地域、各種団体、大学、企業等で精力的に展開しています。

また各種団体や企業などで研修会を行う際にも「ランチタイム」の共有を勧めます。

美味しいものを楽しく食べる時には、互いにコミュニケーションの活性化が図れるからです。

現に「同じ釜の飯を食う」という諺は今なお生きています。

同じ共同体が同じものを食べることにより帰属意識を持ったり、それを強める意味ですが、それぞれ食べるものは異なっても、食卓を共にするだけでもそれなりに効果は期待できるでしょう。

例えば、仕事では接点がない人と知り合いになったり、堅苦しい雰囲気の会議ではしゃべれない個人的意見も、リラックスして話せるとか・・・。

食卓を共にすることで、デジタルコミュニケーションでは得られない連帯感が生まれるということです。
ちなみに食事を共にするということは「相手をより理解する」「相手とより仲良くする」ことです。

自由とか個性が尊重される時代は良い面も沢山ありますが、そればかりでは他者との良好な人間関係は築けないでしょう。

また現在進行形の「働き方改革」は、かなり職場で浸透してきているようですが、物事を合理的にとらえている感が多々あります。
人間関係は逆で、非常に手間暇を要するというのが私の持論です。

話が少しそれますが、私は就職サポーターとして若者から還暦過ぎの人たちの就職・再就職支援に関わっています。

だから「働き方改革」には強い関心を抱いていますが、その前に大切なことがあります。

それは世界屈指の長寿国になった日本で、どんな仕事について、どのような人生を、どのように過ごしたいのか?を明確に描くことを進めています。

それができていないと、どんなに労働時間を短縮してもハッピーな生活は望めないかもしれませんね。

加えてあらゆる人との人間関係しかりです。

例えば働き方改革で金曜日に昼までで仕事を終えた主人が、それ以後の時間をどう過ごしていいかわからなかったり、家庭や地域での人間関係が悪ければ、早く帰宅しても、かえって苦痛になります。

一見無駄なように思えるかもしれませんが、無駄や矛盾を感じながら手間暇かけて築くのが、人生設計と良好な人間関係だと考えます。
当然、自分理解も必要です。

「手間暇かける」とは、労力や時間をしっかりかけるということです。
家事に手間暇かければそれだけ潤いも増すし、料理に手間暇枯れればより味わい深いものになります。

人間関係も同じです。
だから価値があるということです。

くれぐれも、良好な人間関係を築くのに見返りは求めないでくださいね。
次回に続きます。

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平松幹夫
専門家

平松幹夫(マナー講師)

人づくり・まちづくり・未来づくりプロジェクト ハッピーライフ創造塾

「マルチマナー講師」と「生きがいづくりのプロ」という二本柱の講演で大活躍。「心の豊かさ」を理念に、実践に即応した講演・講座・コラムを通じ、感動・感激・喜びを提供。豊かでハッピーな人生に好転させます。

平松幹夫プロは山陽新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

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