マナーうんちく話516≪袖触れ合うも多生の縁≫
【夫の実家に里帰り】
〇どんな服装にする?
実家がどのような地域にあるか、地域性もあると思いますが、あまりラフな格好は感心しません。カジュアルでもきちんとした服装がお勧めです。
里について落ち着かれたら状況に応じラフにすればいいでしょう。
但し盆や正月などはいろいろな親族が集まるので、そこは臨機応変にしてくださいね。
〇どうやら親戚らしい人がいたが、初対面の人。どうする?
相手方の親族は、なかなか続き柄や名前はわかりづらいものです。
まして初対面で、誰も紹介してくれなかったらなおさらです。
なんとなくうやむやに終わらせてしまいがちですが、自己紹介をされるのを待つより、自ら心を開くことをお勧めします。
つまり自分から挨拶するということです。
「今日は、始めまして、○○の嫁(夫)です。よろしくお願いいたします」などと名乗れば、相手も名乗ってくれ、会話が生まれるでしょう。
いずれにせよ「先手必勝」の挨拶を心がけて下さい。
どんな話をしたらいいかわからない場合は、天気の話を持ち出し「それにしても今年は暑いですね、△△さんの所もそうですか?」などと切り出し、先方の土地の習慣などに触れればスムーズに進むでしょう。
〇相手は同じくらいの年頃。友達言葉でもいいの?
基本的には相手が年配者であれ、若者であっても相手側の親族に対しては、「です・ます」の丁寧な口調が基本になります。
よほど同年配同士仲良くなれば、心理的な距離を縮める意味においても、友達口調に変えてもいいでしょう。
〇家事の手伝いはした方がいいの?
よく聞かれる質問ですが、一概には言えません。
ただし自分の家ではないので、勝手に判断しないで、伺いを立てて下さい。
「お客様」でいられるのは帰省して1時間くらいの感覚でいたほうがいいかも。
たとえ「あなたは大事なお客様だから、じっとしてて・・・」といわれても、日本には「三辞三譲」という言葉があります。
一番のお勧めは、「最初から手伝うつもりがある」ということで前掛けを持参して、その家のやり方を伺って仲良く家事を手伝ってください。
〇生活習慣は
実家と自分たちのライフスタイルは違って当たり前です。
滞在が長引くようなら、あらかじめ聞いておくと楽になります。
例えば田舎は朝が大変早いので、起床時間や朝食の時間を聞いておくと助かります。無理に合わす必要はないと思いますが、なるべく合わせるところは合わせて下さい。どうしても無理なら話し合いで決めればいいでしょう。
〇食費等のお金は負担した方がいいの?
これは非常に難しいところです。
実家に対してお金を渡すのはよそよそしいですが、大きな負担になればそうは参りません。家計を預かる人にさりげなく渡すのもいいかも・・・。
「他人行儀になるのでいただくわけにはまいりません」といわれたら、帰り際か、後日御礼をされるのがいいでしょう。
〇自宅に帰ったら。
直ちにお礼の電話を入れて下さい。
子どもがいれば全員で御礼を。
さらに礼状があればいいです。
大切なことは、これを機会にさらに縁を深め、交流を図ることだと心得て下さい