マナーうんちく話1590《過行く年に感謝を!沈む太陽に手を合わせませんか!?》

平松幹夫

平松幹夫

テーマ:歳時記のマナー

12月は和風月名では「師走」ですが、一年最後の月ですから「除月」ともいいます。

そして一年最後の日を「除日」、また一年の最後の夜を「除夜」といいますが、12月31位日は「大晦日(おおみそか)」ともいいます。

「晦日」はその月の最後の日で、特に一年の最後の月の最後の日に「大」を加味して、一年の区切りにしたわけです。

大晦日は歳神様をお迎えするわけですから、入念に掃除をしてけがれをはらうことも大切です。

また日本人は昔から「けじめ」を大切にしました。
最初と最後が大切だということです。
「最初が肝心」とか、「終わり良ければ総て良い」とも言います。

正月に「初日の出」を拝みに行く人も多いと思います。
勿論一年の最初の日の出は神秘的であり、これに手を合わせれば「なにかいいことがありそう」な気分になります。

では一年最後の日に、つまり大晦日に沈む太陽に手を合わせますか?

数年前にあるお寺からご縁をいただき、講演の機会を与えて頂きました。
その後そこの住職から「多くの日本人は初日の出には手を合わせるが、沈む太陽に手を合わせる人は少ない」ということを教えて頂きました。

日頃マナー講師としていろいろな話をさせていただいておりますが、この言葉はまさに目からうろこで、自分自身の未熟さを思い知らされました。
ホトケに使える方の言葉は本当に重みがありますね。
改めて感謝の心を教えて頂いた気がしました。

日本は物が豊かで便利になりました。
上級学校に進学する人も増え、個性や権利を主張する人も多くなりました。
非常に良いことだと思いますが、反面「お礼が言える人」が少なくなった気がしてなりません。

欧米人は日本とは文化が異なりますから、恐らく初日の出に手を合わせないでしょう。

でも何かあれば「サンキュウ」という言葉を連発します。
おしげもなく、笑顔を添えて・・・。
この文化は日本人も見習うべきだと痛感します。

今日は大晦日で一年を締めくくる日です。
年越しそばを食べ、除夜の鐘をきくのもいいですが、沈む太陽に手を合わせ、一年の感謝をして、すがすがしい気分で新しい年を迎えたいものですね。

今年一年(マナーうんちく話)にお付き合いいただき大変ありがとうございました。
どうか良い年をお迎えくださいませ。

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平松幹夫
専門家

平松幹夫(マナー講師)

人づくり・まちづくり・未来づくりプロジェクト ハッピーライフ創造塾

「マルチマナー講師」と「生きがいづくりのプロ」という二本柱の講演で大活躍。「心の豊かさ」を理念に、実践に即応した講演・講座・コラムを通じ、感動・感激・喜びを提供。豊かでハッピーな人生に好転させます。

平松幹夫プロは山陽新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

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