マナーうんちく話673《「立春」と「慶事用熨斗袋」≫
周囲を美しい紅葉に囲まれた岡山県の中山間地域において、年に一度の「ふれあい交流会」の席で「葬儀に関する講演」を実施しました。
「1級葬祭ディレクター」と「マナー講師」のコラボレート講演です。
通常は約8割女性が占めますが、今回は「葬儀」の話ということもあったのでしょうか、参加者は男性が8割、女性が2割の割合でしたが、2時間30分において熱心にお付き合いいただきました。
第1部は《1級葬祭ディレクターによる「最近の葬祭事情」》というタイトルで、現場の第1戦で長年活躍された葬祭ディレクターが多くの事例を基に、大変わかりやすい、とてもユニークな講演を行いました。
終わりに「お笑いヨガ」で緊張をほぐしていただき、簡単なティータイムをとった後、第2部へと移行しました。
第2部は《正しく理解したい弔事のしきたりとマナー》のタイトルで、マナー講師の私が担当させていただきました。
その内容は下記のとおりです。
〇日本の超高齢社会の現状と「終活の意義と意味」について。
※終活が大きな話題になっていますが、不必要にブームに踊らされることなく、終活本来の意味や目的を正しく理解して、自分に合った行動をとることが大切です。
〇終活に入る前に、先ずはまだ長い「これから」の人生設計を明確にすること。
※ポイントはどこで、誰と、どのような生活をするか・・・。
〇葬儀をどのようにするか。
※宗教に関心を持つことも大切
※日本の葬儀の大半を占める仏式スタイルについて
※仏教についての知識
※「延喜式」「忌中」「喪中」について
〇仏教と葬儀について
※葬式の起源
※先祖供養とたたり
※正月、盆、彼岸について
〇葬儀をどのように行えばいいのか?
※葬儀の目的
※通夜と葬儀と告別式
〇葬儀のしきたりとマナー
※服装
※香典
※弔問
※供物・供花等
※弔電
超高齢化はとどまるところを知りません。
そしてついに「少子多死社会」がやってきました。
そんな中、仏教の知識にも触れ、これからの葬儀がいかにあるべきかをみんなで考えて頂きました。
いずれは自分の死を迎えるときは必ずやってきます。
加えて、大切な人を弔うことも多々あります。
だからこそ、いろいろな知識を身に付け、納得のいく葬儀にしたいものですね。
また結婚式は当事者が主体的に取り組むことができます。
しかし、自分の葬儀を自分で執り行うことは不可能です。
だから私たちは他人の葬儀を行う義務があると思います。
そして自分の葬儀は他人にゆだねなければいけません。
日頃の人間関係が大切だと考えます。
最後に質疑応答に移りましたが「黄色と白の水引の不祝儀袋」、「喪中葉書」「忌中と喪中期間の交流」等の質問が寄せられました。
参加者が全員顔なじみで、本当に和気あいあいの講座で、本音の意見が多く寄せられた有意義な講演会でした。