マナーうんちく話504≪あなたなら、どう答える?≫
彼岸過ぎに街を歩いていると、秋の風に乗って、どこからともなくいい匂いが漂ってくることがあります。
小さなオレンジ色の花を咲かせる金木犀です。
実はこの甘酢っぽくて品のいい香りは意外に強くて、昔から9里先まで匂うといわれています。だから金木犀の別名は「九里香」です。
そして田んぼでは稲が黄金色に色づいて頭をたれ始めました。
「実るほど頭を垂れる稲穂かな」という言葉がありますが、人間力がついて中身が充実してくると人は謙虚になるという例えです。
生活の要になる米を人に例えたのは、いかにも日本人らしい発想ですね。
前回「人から頼りにされる人」はそれだけで幸せ感がアップすると述べましたが、地域でも、学校や職場でも周りから信頼を得る人や、先輩や上司から一目置かれている人はいます。
その反面、努力はしているつもりだけど、人に不快感を与えてしまう人もいます。
両者の間には雲泥の差がありますが、できれば人に頼りにされる人になりたいものですね。
現役の人のみならず、高齢期に差し掛かった人でも健康長寿によさそうです。
では具体的にはどうすればいいのでしょうか?
これぞといった明確な特効薬はありませんが、「こう心がければいいよ!」という要素は多々あります。
先ず、信頼関係は急には築けません。
「ローマは一日にしてならず」です。
何が言いたいかといえば、信頼を築くには日常の態度や言動がとても大切だということです。
ちなみに人から信頼されるとは、その人の人柄や過去の実績から「この人なら大丈夫」だと未来へ期待を抱かれることです。地道な努力を重ねて、いろいろな面において実績を出せば、まず信用されるようになります。そしてその積み重ねがやがて信頼へと変わっていくわけですね。
では具体的な心構えに触れてみます。できる範囲で実行に移してください。
〇たとえ些細と思われる約束でも、約束は約束です。果たしてください。
〇自分のスタンスはできる限り貫抜いて下さい。
〇弱音は吐かないが、人の弱音は聞くことができる人になってください。
〇人に自慢話はしないが、人の自慢話は聞くことができる人になってください。
〇「話し上手より聞き上手」を心がけてください。
〇少々のことには動じない、つまり何事にも感情的にならず冷静沈着を心がけてください。
〇有言実行がお勧めです。
〇おおらかな気持ちで、回りを包み込む包容力を身に付けてください。
〇決断力は大切です。
〇優しくてユーモアセンスやお洒落心がある人になってください。
〇相手の期待に、少しだけ上乗せして答えることができる人になってください。
〇自信を持ち、何事にも前向きに取り組んでください。
〇目先にこだわらず先を読むことができる人になってください。
〇人付き合いを大切にしてください。
〇報告・連絡・相談はぬかりなく行ってください。
〇頼りにされる人は人を頼りにすることができます。人に頼ることも時には大切です。
〇嘘をつかず何事にも誠実に対応してください。
〇謙虚になってください。
〇相手のことを理解する努力を怠らないでください。
〇時には人前で自分をさらけ出すことも大切です。
〇見て見ぬふりはしなくて、間違いはキチンと指摘してください。
〇手柄は部下や同僚で、非は自分にありの心構えも大切です。
〇責任感を常に持ってください。
以上纏めれば、モラル・道徳・素敵なマナー・コミュニケーション能力とでも言いましょうか。利己のことより利他のことが気にかけられるようになればいいですね。
最後に「頼れる人」と「頼る人」は常に表裏の関係にあります。
だからこそ日常の生活に留意して、何事においても信頼関係は大切にしてください。
選挙ムードが漂ってきましたが、政治家の日常の行動や選挙に臨む姿勢を見ていると、本当に頼りにできそうな人と、全く期待できそうでない人が良くわかる気がしますがいかがでしょうか・・・。