マナーうんちく話516≪袖触れ合うも多生の縁≫
「枕草子」で清少納言は《夏は夜》と述べていますが、夜が明けるのが早くなっているのが良く解ります。
夏は「短夜」と言いますがよくいったものですね。
蒸し暑い日が続いていますが、この時期には夕方になってピンクの花を咲かせる幻想的な花が有ります。
「合歓(ねむ)の木」です。
「合歓」とは喜びを共にするという意味ですが、夫婦の共寝する姿に良く似ているからこの名前が付けられたそうです。
四季が豊かな日本では様々な植物や鳥や虫が季節の移ろいを知らせてくれますが、温暖化のせいで季節感が薄れた感が有ります。
それでもある時期になって季節の花が咲けば、巡りくる命のトキメキを感じますね。
マナー教育においても、事実を明確に述べることはとても大切な課題の一つです。
物事をありのままに見て伝えることは大事なことですから、是非習慣づけて頂きたいものです。
見て見ないふりは感心しません。
有ったものを無いとも言えないでしょう。
上に立つ人ほど心得て頂きたいものですね。
そのためには、自分自身を客観的に見ることをお勧めします。
ところで色々なシーンで自己紹介をする機会が有りますが、その際虚栄心の強い人は有る程度自分を誇張して、より素晴らしい人に見て欲しいと思うでしょう。
一方、何事も控えめで奥ゆかしく謙虚な言い方をする人もいます。
どちらがいいと思いますか?
私はできる限りありのままがいいと思います。
自己紹介に対して、他人を紹介する「他己紹介」があります。
この時には同じような傾向がでやすいものです。
他人を紹介する時、同じような傾向になれば、その人を正しく伝えることができません。
特に他人を紹介する時に、1から10まで事実のみを淡々と述べても、聞く側は好感が持てないでしょう。
特に他人を紹介するとなれば、その人の魅力をいかに上手に紹介できるかが大きなポイントになります。
でも事実にそむくことは良くありません。
ではどうする?
一番のお勧めは「これはあくまで私の個人的な考えですが・・・」などと前置きすることです。
加えて是非紹介したい長所や特技などがあれば、エピソードを交えて具体的に話すこともお勧めです。
事実をありのまま伝えているのか?
自分の個人的見解を、ユーモアを交えて伝えているのか?
この点を明確にして下さい。
また他人を紹介するときには、そのひとのことを褒めてくださいね。