マナーうんちく話1483《6月21日は夏至。夏の「短夜」をどのように過ごしますか?》

平松幹夫

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テーマ:歳時記のマナー

6月は旧暦では「水無月」と呼びますが、この時期になると日本では北海道を除き全国的に一年で最も雨が多い時です。
空梅雨が続きましたがやっと梅雨らしくなってきましたね。

そして一年で最も昼が長い時でもあり、夜が短い時でもあります。
しかし雨が多い日が続くのでなかなか実感できないかもしれません。

6月21日は二十四節気の一つ「夏至」です。
暦の上では夏の真ん中になります。
つまり「立夏」と「立秋」の真ん中で、この頃から次第に夏日が多くなってきますが、今年はすでに何日もありました。
気温の上昇が年を追うごとに進んでいる気がしますが如何でしょうか。

また今の時期の旬の物は、春の太陽と梅雨の恵みを沢山受けて育つので、とても生命力や免疫力が旺盛です。
さらに栄養価も高くなります。

熱くなればとかく冷たい飲み物が恋しくなりますが、こんなときこそぜひ「旬」を意識した食べ物を味わって下さいね。

このコラムで既に触れましたが飲む点滴と表現される「甘酒」も、これからは是非お勧めです。
江戸時代には暑気払いとして飲まれていたようです。

そして人間もまた、お天道様のエネルギーを頂いて力強く成長する時でもあります。

特に北欧では夏至の頃には百夜を迎え、夏至をお祝いするお祭りが盛大に行われるとか・・・。

日本では丁度田植えの時期になるので、田植えをした稲の苗がしっかり大地に根付くことを願って、8本足がある「蛸」を食す習慣が有りますが、最近は話題になることはありませんね。

それに代わって夏至や冬至の夜には、天然の明かりで夜をスローに過ごそうということで、キャンドルナイトの輪が広まっているようです。

ローソクのほんのりとした光の下で心豊かな夜を過ごそうという試みでしょうが、たまにはいいものですね。

ちなみに秋は夜が長くなるので「夜長」と表現しますが、夏至は逆になるので「短夜」と呼ばれます。

現代では夜が長かろうが短かろうがあまり問題になりませんが、昔は多いに影響を受けます。

「通い婚」という言葉をご存知でしょうか?
はるか昔の話です。

主に夫が夜になると女性宅に伺い逢瀬を楽しむわけですが、二人で過ごす夜の時間が短いのと長い日では大きな違いが有ります。
逆に短い時間だからこそいとしく感じるのかもしれませんね。

今では考えられない習慣ですが、いずれにせよ短い夜だからこそ優雅に過ごしたいものですね。

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平松幹夫
専門家

平松幹夫(マナー講師)

人づくり・まちづくり・未来づくりプロジェクト ハッピーライフ創造塾

「マルチマナー講師」と「生きがいづくりのプロ」という二本柱の講演で大活躍。「心の豊かさ」を理念に、実践に即応した講演・講座・コラムを通じ、感動・感激・喜びを提供。豊かでハッピーな人生に好転させます。

平松幹夫プロは山陽新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

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