マナーうんちく話535≪五風十雨≫
クールビズ商戦も梅雨に入り一息ついているようですが、それに代わって商店街やデパートでは父の日のプレゼントコーナーが賑わいを見せています。
6月の第3日曜日は「父の日」で、日頃の感謝を父親に伝える日ですね。
アメリカで「母の日」に続いて制定され日本にも伝わったようですが、どちらかと言えば母の日の方が盛大に執り行われているのではないでしょうか。
例えば大手生保会社のアンケート調査によると、母の日にプレゼントする人の割合は約76%に対して、父の日にプレゼントする人は約43%でかなりの格差が有ります。
家庭内における父親の地位が低下しているのでしょうか・・・。
ところで「大黒柱」という言葉をご存知でしょうか?
もともと日本の商家や農家で建物の中央に最初に立てる柱で、土間と居室部分の境にあって、他の柱よりひときわ太い柱のことです。
それが転じて、家や集団の中心となりそれを支える人や一家の主人を意味するようになりました。
その昔柱というものは天に通じると考えられており、大変神聖なものであったようですね。
つまり天と地を繋ぐ橋渡し的役目があったのでしょう。
大黒柱という柱はまさにその役割を担っていたのではないでしょうか。
こうなると父親の存在意義は本当に大きいわけですね。
言い方を変えれば、父親の在り方がその家の在り方を物語るということです。
このように捉えると、父の日の贈り物と、母の日の贈り物に格差が生じるのは考えモノではないでしょうか。
家族の一員として、改めて父親に「ありがとう」を贈りたいものですね。
加えて父親の立場であれば、「今の自分が本当に家族の大黒柱になっているか?どうか?」を改めて自問自答するのもお勧めです。
現在地球上には国連に加入している国が190余りありますが、なかでも日本は屈指の長い歴史を有しています。
さらに長寿国になり、物質的にも恵まれています。
平和な国でもあり、民主主義も発達しています。
ひとえに、私たちの先祖が、それぞれの家の大黒柱をしっかり守ってくれたおかげだと思います。
だから感謝の心を失うことのないようにしたいものです。