マナーうんちく話1443《豊かな人生を彩る「心やすい」人間関係づくりとは?》

平松幹夫

平松幹夫

テーマ:人間関係を良好にするマナー

暖かくなると「燕」がやって来て巣作りに子育てと、忙しく飛び交うようになりますが、その代わりに北に帰っていく鳥が冬鳥の「雁(がん)」です。

雁はカモ科ですが鴨よりは大きく、白鳥より小さい鳥で、つがいになると一夫一婦を守ると共に、家族や群れとの絆を大切にすると言われています。

一方燕は天敵から身を守るために、あえて人間の目に留まる所に巣を作り、夫婦仲良く子育てに励みます。
農作物を食い荒らす虫を食べるので益鳥として昔から親しまれています。

ところで新年度もはや半月経過しましたが、そろそろ人間関係の影響が出る頃ですね。
いい人に出会えて喜んでいる人もいれば、その反対の人もいるでしょう。

多くの人が躍動するこの時期に相応しい言葉の一つに「明朗闊達(めいろうかったつ)」があります。

「明朗」は明るくて朗らかな意味で、「闊達」はこせこせしないで度量が広いことを意味します。
いかにも優しそうで、おおらかで頼りになりそうな気持になりそうですね。

ホテルの現場の第一線で接客の仕事に長年携わって来て、様々な人間模様を見てきましたが、「そこにその人がいるだけで場が明るくなったり、和んだりする魅力的な人」を沢山見かけました。

常に人生を前向きに生き、嘘やごまかしが無く、他者に対して思いやりの心が発揮できるからこそ、周囲の人の気持ちが和らぎ、雰囲気が良くなるのだと思います。

ちなみに、遠慮がいらない打ち解けた間柄の事を「心やすい」と表現しますが、遠慮なく愚痴を言ったり、悩みを打ち明けたり出来る人がいることはとても大切だと思います。

しかし、スマートホーンの登場と共に、このような人の影が薄くなった気がしてなりません。

神経質で、細かなことが気になり、こせこせしている人が増えた気がしますが如何でしょうか。

加えて権利や個性や自分らしさというキーワードに重きが置かれ、協調の精神が薄れてきた感が有ります。

屈託のない明るさを取り戻し、仲の良い交流を取り戻したいものです。
さらに虎視眈々と何かを狙うより、いつも気くばりや心くばりができるようになりたいものです。

また最近は何かにつけ個人情報に執着しがちですが、これでは肩が凝り、良好な人間関係を築くのは難しいでしょう。

警戒心はある程度は必要だと思いますが、良好な人間関係を築くには、時には自分から開示していくことも必要です。

相手と誠実に向かい合うことがなりより大事ではないでしょうか。
つまり相手をきちんと理解し、大切にしてあげることです。
特に相手の良い所を早く見つけて下さい、

そして、仲が良いからこそ遠慮がいらない。
このような人間関係を早く築いて下さいね。
朝出勤するのが楽しくなるでしょう。

但し「親しき仲にも礼儀あり」です。
「心やすいは不和も元」にならないためにも・・・。

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平松幹夫
専門家

平松幹夫(マナー講師)

人づくり・まちづくり・未来づくりプロジェクト ハッピーライフ創造塾

「マルチマナー講師」と「生きがいづくりのプロ」という二本柱の講演で大活躍。「心の豊かさ」を理念に、実践に即応した講演・講座・コラムを通じ、感動・感激・喜びを提供。豊かでハッピーな人生に好転させます。

平松幹夫プロは山陽新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

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