マナーうんちく話504≪あなたなら、どう答える?≫
寒い日が続いていますが立春を過ぎれば暦の上では春です。
そして、まだ寒い早春を彩る「梅の便り」があちらこちらから聞こえて来る頃です。
このコラムでも何度も触れましたが、梅の花は万葉集の時代から数々の歌に詠まれてきました。
「梅は咲いたか桜はまだかいな」という、お座敷歌として有名な小唄が有ります。先人は四季の中でも特に春の到来に敏感だったのでしょうね・・・。
しかし、なんだかんだと言っても、まだまだ寒い日が続きます。
その寒さをあえて「春寒」「余寒」と表現し、この寒さを冬の名残として捉え、心地良い暖かさの到来を心待ちにするわけです。
そしてこれからは人にとっても嬉しい便りが届く頃です。
入園、入学、卒業、昇進等祝い事が沢山発生する時です。
結婚式も増えて来ます。
歳を重ねますと周囲の悲しい出来事に遭遇することが多くなりますが、それでも春には身近な人の祝い事に出会えることに心が弾みます。
ちなみに私も3月になれば仲間内の結婚披露宴に招待されています。
改めてお祝いが言えたり、手紙を書いたり、贈り物が出来ることは本当にうれしいものです。
そこで今回は、相手の喜びが増す「お祝いのメ―セージ」に触れておきますので是非参考にして下さい。
謝罪やお礼にはタイミングがとても大切ですが、御祝メ―セージも同じです。
一番お勧めのタイミングは、相手が一番喜んでいる時です。
「火に油を注ぐ」という喩が有りますが、喜びが絶頂期にある時に、さらに嬉しいメッセージを頂いたら、より喜びが実感できるというものです。
加えて祝い事の内容にマッチした素敵な言葉が添えられたらいいですね。
私はホテルで結婚式の仕事に長年携わっていましたが、結婚祝いなどには「幾久しくお幸せに・・・。」等の言葉を添えますが、このような言葉は是非使用して頂きたいものです。
「変わることなく」とか、「いつまでも」という意味が有ります。
離婚件数が増加傾向にある中、この言葉の重みを噛みしめたいものです。
また、「朗報」とか「吉報」という言葉も嬉しい言葉です。
例えば「難関大学合格との吉報を受け、我がことのように喜んでいます」という表現をします。
さらに、合格の知らせが今か今かと心の中でずっと待っていたという意味を込めて、「今か今かと吉報を心待ちにしていました」等もお勧めです。
あたかも自分のことのように喜んでいるという表現ですが、この上ない最高の言い方ではないでしょうか。
ちなみにマナーの視点では、聞いて嬉しい言葉、好感を与える言葉は何度使ってもいいモノだと考えます。