マナーうんちく話498≪うかつ謝り≫
報告・連絡・相談がスムーズに行われれば、仕事は順調にいきますが、情報技術が大幅に進歩し、複雑多様化されたせいで、初歩的なミスも多く発生してきていることも確かです。
つまり伝達方法に迷いが生じているということです。
直接会って相手の目を見て口頭で伝えるか?
メールにするか?
ファックスや電話がいいのか?迷うことがしばしあります。
相手の立場や役割、あるいは仕事の内容や職場の規模や環境、仲間の人数等などで異なります。
加えて、全員が高度に発達した情報機器に精通しているとは限りません。
私のようなアナログ人間もいることも頭に入れるべきだと思います。
さらに、仕事も複雑になっているし雇用形態もまちまちです。
これからは、何を使って、どのように「報・連・相」をしたらよいのかがポイントになるでしょう。
江戸時代の手紙や狼煙のように伝達方法が限られていれば問題ないですが、今は世の中が便利になり過ぎたせいで、伝達方法の選択が問題になってくるということですね。
例えば、まだ経験が浅く仕事が解らない新入社員が質問する場合に、質問の方法をどのようにするかが問題になります。
そして、これ以後の連役や報告もしかりです。
従って「報・連・相」手段の選択を明確にしてあげることが大切です。
次に大切なのが報告、連絡、相談の順番です
例えば「報・連・相」は「相談」が最後にきていますが、必ずしもそうではありません。
TPOに応じて、先に相談をして物事を進めた方がいい時も多々あります。
その後、連絡や報告が伴います。
大きな仕事の方向性を定める時に、自分だけでは判断できないことは多々あります。このような時には、最初に先輩や上司の意見を伺い、それに基き計画を立てます。
このようにすることにより、途中のプロセスを細かに伝えるようになり、次のステップに着実につなげることが可能になります。
以上、「報・連・相」はビジネスマナーの中でも重要ですが、部下が上司に対して得点を稼ぐものではありません。
上司は、悪い情報やおもわしくない情報でも、これを真摯な気持ちで受け止め、問題点を積極的に改善していくことで、新入社員や契約社員の意見や提案が活かされ、風通しの良い職場になります。
上に立つ人は目的を履き違えないようにして頂きたいものですね。