マイベストプロ岡山
平松幹夫

講演会で大活躍!マナーと生きがいづくりのプロ

平松幹夫(ひらまつみきお) / マナー講師

人づくり・まちづくり・未来づくりプロジェクト ハッピーライフ創造塾

コラム

マナーうんちく話1143《ビクトリア女王とフィンガーボールに込められたマナーの神髄》

2016年1月28日

テーマ:洋食のテーブルマナー

コラムカテゴリ:スクール・習い事

コラムキーワード: ビジネスマナー

テレビ番組などの「マナークイズ」で、次のうち正しいマナーはどれでしょう?と問いかけるシーンを見て、首をかしげることが多々あります。

マナーとは「感謝」「尊敬」「おもいやり」の心を抱き、それを言葉や態度や文字で具体的に表現することです。

しかし表現の仕方は実に多種多様です。
その国々や地域の文化・食文化・気候・風土・国民性・歴史・宗教等によりまちまちです。
さらに時代と共に変わる不易流行的側面を有しています。

つまり、マナーは化学や数学の答えの様な訳にはいかないと言うことです。
正解はその人、その場次第というケースも多々あります。

前回洋食に使用する「フィンガーボール」に触れましたが、これにまつわるイギリスのビクトリア女王の有名な逸話を紹介しておきます。

ビクトリア女王と言えば1800年代に活躍した大英帝国を象徴する女王として有名ですが、その治世は「ビクトリア朝」と呼ばれ、政治・経済・文化・技術面等で大変優れた成果をあげていますね。

当時、西洋諸国では王侯貴族が晩さん会を繰り広げていたわけですが、ある日ビクトリア女王が晩さん会に招待したお客様が、フィンガーボールの使い方が解らずにその中の水を飲んでしまいました。

そのような席に招待されるお客様ですから、ある国の貴族だったのではと思いますが、それを見たビクトリア女王は、そのお客様にハジをかかせてはいけないと思い、フィンガーボールの水は「汚れた指先を洗うもの」と理解しているにもかかわらず、自らもその水を飲んだという逸話です。

フィンガーボールの水を飲み干すという行為は、形式上ではマナーに反するかもしれませんが、彼女がそうしたお陰で、そのお客様は笑い者にならず、終始楽しく食事が出来たと言うことです。

マナーはルールではありません。
加えて、形式ばかり重んじるものでもありません。
最終的には、その人の心です。

ビジネスマナーで、敬語の使い方がよく問われますが、敬語もどんな人に、如何なる場合において、どのような言葉の敬語を用いるか?
専門家でも難しいのではないでしょうか。

また、不必要に敬語ばかり使えば距離を広げてしまうこともあります。
その人に合わすべきでしょう。

接客もそうです。
あくまでその人に合わせ、臨機応変が良いでしょう。

マニュアルに沿った接客、臨機応変な接客、それぞれ長所短所がありますが、感動を呼ぶ接客は、その人に合わせた臨機応変な接客でしょう。

一長一短では難しいので、形を覚えるより「人間力」を磨くことをお勧めします。ビクトリア女王のケースは稀だとしても、人間力を磨けば臨機応変に対応できます。

立ち居振る舞いにせよ、言葉遣いにせよ、「形より心」で、これがマナーの真髄ではないかと思うわけですが、如何でしょうか・・・。
但し、基本は大切です。

この記事を書いたプロ

平松幹夫

講演会で大活躍!マナーと生きがいづくりのプロ

平松幹夫(人づくり・まちづくり・未来づくりプロジェクト ハッピーライフ創造塾)

Share

関連するコラム

平松幹夫プロへの
お問い合わせ

マイベストプロを見た
と言うとスムーズです

お電話での
お問い合わせ
090-4573-1062

 

お問い合わせはお気軽にどうぞ

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

平松幹夫

人づくり・まちづくり・未来づくりプロジェクト ハッピーライフ創造塾

担当平松幹夫(ひらまつみきお)

地図・アクセス

  1. マイベストプロ TOP
  2. マイベストプロ岡山
  3. 岡山のスクール・習い事
  4. 岡山のカルチャースクール
  5. 平松幹夫
  6. コラム一覧
  7. マナーうんちく話1143《ビクトリア女王とフィンガーボールに込められたマナーの神髄》

© My Best Pro