マナーうんちく話1134《1月18日は「土用」。鰻を食べる日なの?》

平松幹夫

平松幹夫

テーマ:歳時記のマナー

1月18日は「土用」の日です。
土用と言えば鰻を食べる日として有名ですが、これは夏の暑い時の話ですね。

では、そもそも「土用」とは何?でしょうか。

土用は季節の変わり目ですから、春夏秋冬、それぞれ1回ずつ、一年に4回あり、立春、立夏、立秋、立冬の前の約18日間です。

2016年は2月4日が立春ですから、1月18日からが冬の土用ということです。

ただし、現在は立秋の前の夏の土用が有名で、鰻を食べる風習がすっかり定着しています。

暑さで衰えた身体に、鰻で栄養補給しようとするものですが、では冬の土用はどうでしょうか?

もともと鰻の季語は夏ですが、鰻と言えば日本では「蒲焼」ですね。
しかし、このかば焼きは実は季語になっていません。
恐らく今の日本では、ウナギのかば焼きは一年中食べられているからでしょう。

そして、日本人が最も好み、一年中食べられる鰻の蒲焼ですから、「夏の土用の鰻の日」と共に「冬の土用の鰻の日」も、大いに受けるのではないでしょうか。
美味しい物はいくつあってもいいですね。

だから「冬の土用」に鰻を食べようとする動きもあります。
特に鰻の産地では、面白い戦略になるかもしれません。

例えば今は寒中ですから、冬の土用は「寒の土用」とも呼ばれ、「寒の土用ウナギの日」というのがあります。

さらに冬の土用は、昔から口紅を買う習慣があります。
口紅の赤色が邪気を払うから生まれた習慣で、小豆や南天の赤が邪気を払うのと同じ理屈でしょう。

また土用には様々な禁忌(きんき)があります。
禁忌とは、早い話し「してはいけないこと」です。

道徳的な側面で、忌み嫌って慣習的にさけたりすることと、薬のように科学的、技術的な根拠に基づくものがあります。

例えば、冬の土用の禁忌としては、土に触れるのを避けるようなものがあります。

勿論迷信ですが、寒い時期の季節の節目ですから、農作業は一休みして、体調管理に努めるようにとの先人の戒めかもしれません。

暖冬のせいで少し寒さ対策に油断が生じている時ですが、なんだかんだといっても寒い時期です。

体調管理をしっかりして、元気でご活躍下さい。

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平松幹夫
専門家

平松幹夫(マナー講師)

人づくり・まちづくり・未来づくりプロジェクト ハッピーライフ創造塾

「マルチマナー講師」と「生きがいづくりのプロ」という二本柱の講演で大活躍。「心の豊かさ」を理念に、実践に即応した講演・講座・コラムを通じ、感動・感激・喜びを提供。豊かでハッピーな人生に好転させます。

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