マナーうんちく話914《旅ゆく人と「仰げば尊し」》

平松幹夫

平松幹夫

テーマ:歳時記のマナー

3月も中旬になると気温が15℃に達する日があります。
こうなると、蝶が蛹(さなぎ)の状態を卒業して舞い始めます。

梅の花がそろそろ終わりを告げますが、桜の花はまだ早いのがこの時期。
桃の花とたんぽぽが彩りを添えてくれます。
それに蝶が加われば気分はすっかり春です。

そして人間の世界では別れの季節で、卒業式があちらこちらで開催される頃ですね。

今年は、全国で約400万人の児童、生徒、学生が卒業式を迎えるそうです。

毎年のことながら、希望に胸を膨らませる人もいれば、不安や心配の方が多い人もいることでしょう。

ところで、山陽新聞の「さん太アンケート」によると、卒業と聞いて真っ先に思い浮かべる曲は「仰げば尊し」で、2位以下を大きく引き離しトップだったとか。

この曲は明治17年に発表された唱歌で、卒業生が在学中にお世話になった先生に対する感謝の気持ちと、学校生活を振り返る内容の歌詞で構成されており、
広く日本人に親しまれたのはご承知の通りです。

ちなみに、2番の歌詞に「身を立て 名を上げ やよ励め」とありますが、当時の価値観は立身出世だったのでしょうか?

百年以上も前の曲ですから、現代ではなじめない点も多々ありますが、いずれにせよ、今も昔も旅立つ人の前途は必ずしも、平たんな道のりばかりではありません。

今は当時と比較にならない位に、便利でモノが豊かな時代です。
加えて、民主主義が発達し、殆ど何でもありの生き方が選択できます。

しかし、何もかも複雑多様な時代です。
しかも移り変わりが大変早い時代です。
矛盾に満ちた世界でもあります。

つまりモノは豊かでも、決して楽な生き方は望めない時代だということです。

では、こんな時代にどのように生きて行くか?

目先のことも大切ですが、先ずは世界一の長寿の人生をどのように生きて行くかという青写真を描いて下さい。

さらに、自分の人生は自分自身が主役であり監督です。
とにかく、自分を大切にして下さい。

そして、「仕事」と「愛する人に恵まれる」努力をお勧めします。

人生の基盤になるモノは「仕事」と「家庭」ではないかと考えます。

仕事で家族の生計が確立され、家族に愛されることで仕事へのエネルギーが生まれます。

仕事と愛する人に恵まれるために、「素敵なマナー」を身に付けることを鼻向けにしたいと思います。

加えて、これから長い人生が待ち受けています。
仕事でも、人生でも師と仰げる人に恵まれることも大切ですよ。

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平松幹夫
専門家

平松幹夫(マナー講師)

人づくり・まちづくり・未来づくりプロジェクト ハッピーライフ創造塾

「マルチマナー講師」と「生きがいづくりのプロ」という二本柱の講演で大活躍。「心の豊かさ」を理念に、実践に即応した講演・講座・コラムを通じ、感動・感激・喜びを提供。豊かでハッピーな人生に好転させます。

平松幹夫プロは山陽新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

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