マナーうんちく話73≪話好きになる方法とは?≫
四季が美しい国日本では、知らず知らずのうちにその移ろいを感じることができます。
気温、雨の降り方、風の音、雲の形、空の色、虫の音、そして匂い等など・・・。
中でも秋は匂いで感じることが多いような気がします。
例えば、秋刀魚を焼く時の臭い、松茸の臭い、菊の臭いも馴染みが深いですが、金木犀の甘くて品の良い匂いは格別ですね。
ところで、金木犀の匂いはどこまで届くかご存知でしょうか?
金木犀は九里先、つまり30キロ余りまで香るといわれております。
どこからともなく漂ってきて、通りを包むこの甘い香りに、思わず人恋しくなった人も多いのではないでしょうか?
そして「秋晴れ」と言われるように、抜けるような青空が広がり、穏やかな日が多いのもこの時期です。
人の心も、こうありたいものですね。
夫婦間・家族間、あるいは職場で大声を張り上げることは有りませんか?
恋人同士、友人同士、夫婦間、家族間、そして職場でよく有ることですが、最初は些細なきっかけで始まった喧嘩が、やがて大変大きな争い事に発展するケースが多々あります。
クレームの場合もしかりです。
原因は、「大声」を張り上げるからです。
大きな声を発するほど事態は悪くなります。
一方が大きな声を張り上げ、もう一方が小さな声で対応すれば、事は荒立つことは有りませんが、一方が大きな声を出せば、相手もこれに応酬するように大きな声で立ち向かってきます。
これでは、良くなることも悪くなります。
人は、出世したり、権力や財力が伴うと、ともすれば上から目線になりがちで、
目下の者や部下を叱る時に、平気で大きな声を張り上げることがあります。
実りの秋に相応しい、「実るほど首を垂れる稲穂かな」と言う諺が有ります。
本当に賢い人は、いくらお金が有っても、地位が向上しても、あるいは頭に来る事が有っても、常に謙虚で、部下にも穏やかに接します。
だから、部下から信頼されるわけです
人生いろいろ有りますが、出来る限りイライラしたり、頭にくることは避けたいものですね。
「笑う門には福来る」と言われます。
常にニコニコしている人の所には、自然に幸せがやってくる。
嬉しいから笑うのではなく、笑うから嬉しくなるという意味です。
そして、自分が笑えば、相手も笑い全てが円満に運びます。
怒る事も同じ理屈です。
嫌だから怒るのではなく、怒るから嫌になります。
さらに徳川家康は「怒りは敵」と説いています。
自分が怒れば、相手も怒るから得策ではないということです。
加えて西洋では、「怒ると、その相手より自分を傷つけてしまうよ」と言われています。怒ると人間関係が壊れ、血圧も上昇し、最終的には身体も壊れます。いくら食欲の秋でも、怒りの気持ちでご馳走を食べても美味しくありません。
たとえ頭に来ても、またイライラしても、感情的になって大きな声を出さないことです。そのためには頭に来た時、イライラしている時には一呼吸置いて下さい。
出来れば深呼吸をして、新鮮な空気を吸収するのもお勧めです。
そして、思いやりの心や感謝の心で穏やかに接することです。
昔から喧嘩のいいわけとして、「売り言葉に買い言葉」といわれます。
相手に罵声を浴びされたら、こちらもそれで巻き返しを図ることです。
これでは、相手と同じおろかな行為をすることになり、互いによくありません。
グッとこらえて深呼吸をどうぞ。