基礎から指南!接客・接遇マナー4≪「マニュアル型対応」と「臨機応変型対応」の華麗なる融合≫
前回「サービス精神」についてお話ししましたが、サービス精神が旺盛で、お客様の受けが良い人は、常に「もう一言」を大切にしています。
接客・接遇の仕事で、最も注意して頂きたいのが、横柄な態度、ぶっきらぼうな態度、冷たい態度、そっけない態度です。
たとえこちら側に悪気が無くとも、お客様から見ればとても気分を害します。
ただ、余程の事が無い限り、クレームをつけられることは有りません。
だから余計に怖いわけです。
なぜなら、お客様に言われないから、本人は、お客様に不快感を与えていることに気がつかないまま、月日が流れ、結果良からぬことに繋がります。
お客様に好感をもたれるように、優しい笑顔で、親切・丁寧に接して下さいね。
出来る限り、「もう一言」を添えよう!という気持ちを抱くことが大切です。
言葉不足の内容は、特別に高度なスキルが要求されるものは殆ど有りません。
どちらかと言えば、小学生でもわかるような言葉が往々にして多いものです。
でも、「解っている」事と、「実行している」事とは違います。
ちなみに、お客様や人から声を掛けられたら、「はい!」と答えますか?
接客・接遇の現場では、お客様から呼び掛けをされたら、「はい!」と答えるのが原則です。
それから、「お決まりですか?」とか、「何かご用でしょうか?」等と、お客様の気持ちを察して、優しく問いかけてあげればいいでしょう。
呼ばれたら「はい!」と答える。小学生にできて、大人が出来てない場合が多いので注意して下さいね。
次に、例えば、お客様から、「インクはどちらに有りますか?」と問われて、「3階にございます」と答える人が多いようですが、この答えも感心しません。
これだけでは、お客様は、3階にどのようにしていけばいいのか?3階のどこに行けばいいのか?解りませんので、非常に事務的で、不親切な答えです。
「インクですね」、「インク売り場は3階の中央にございます」、「あちらにエスカレーターがございますからご利用下さい」、「3階で降りられたらすぐ前です」。等の言葉を添えて下さい。
また、お客様とのコミュニケーションの際、単語の羅列だけでは、会話になりません。お客様が、気軽に話しかけてこられても、それにつられて単語だけを発することが無いように心がけて下さい。
そして、どんな場合でも、語尾までキチンと言うにようにして下さい。
さらに、語尾を濁すようなことは感心しません。
例えば、「ここでたばこを吸っても良いか?」という問いに対して、「それはちょっと・・・」ではなく、「誠に申し訳ありませんが、ここは禁煙席ですからご遠慮ください」と、キチンと言えば誠意が伝わります。
加えて、お客様に、「できない」「わからない」「ない」というような、否定的な言葉をストレートに発すると、これも、冷たい感じになり、マイナスの印象をお客様に与えることになるので注意して下さい。
「本当に出来ないのだから」「ほんとうにないのだから」仕方ないにしても、その中で、いかに前向きな表現で、快く理解して頂けるかを工夫して下さい。
例えば、「○○製の黄色のインクは有りますか?」との問いに対し、「○○製のインクはありません」だけでは、言葉足らずで、事務的で、不親切です。
「○○製の黄色のインクはございませんが、××製はございますが、如何でしょうか」とか、「○○製は只今売り切れ状態です。入荷が解り次第にこちら側からご連絡させていただきますが如何でしょうか?」となります。
加えて、「多分」とか、「恐らく」と言うような、曖昧な表現はトラブルのもとになるので、出来る限り確実な内容で、コミュニケーションをとって下さい。具体的な言葉や具体的な言葉を使用することが大切です。
「多分大丈夫だと思いますが、念のため確認をとり、改めてご連絡いたします」と、お客様にキチンと行動を示すことが必要です。
最後に、「そういったつもりはなかった」「悪気はなかった」と、言い訳じみた事を言う人が多いのが現状ですが、お客様の心は晴れません。
言葉足らず、否定的な言葉、曖昧な表現には特に注意して下さい。