基礎から指南!接客・接遇マナー14≪相手の話を「聴く力」≫
先日、ある総合病院に、ご近所の方のお見舞いに行きました。
総合受付で、入院患者の病室を訪ねたところ、紙に詳しく書いて下さり、とても親切に応対して頂き、気分が和らぎました。
また、それ以前に、別の総合病院にお見舞いに伺った時には、女性の受付係の方が、わざわざ病室まで案内して下さり、その応対の見事さにびっくりしました。
旧国鉄からJRに変わり、応対がとても良くなった感が有りましたが、病院の応対も、ひと昔に比較すれば本当に良くなりましたね。
ところで、ある目的を持って訪ねて来られたお客様を、心を込めて、おもてなしをすることが接客・接遇ですが、来られたお客様を、さらに他の目的地に案内することも多々あります。
今回は、その案内の仕方について触れてみます。
大きく分類して2通りあります。
○対面案内
カウンターや受付などにおいて、お客様と正対して、その場で案内することですが、この場合は、その場限りの案内になるので、必要と有れば紙に書いた物を渡すなどして、正確で解り易い案内が必要です。
明るい表情で、はっきりと、笑顔を添えて、相手の目を見て、等がポイントです。
例えば受付で、「○○○はどちらですか?」と聞かれたら、「○○○ですね」と先ずは復唱して、「この廊下の突き当たりでございます」と、手で方向をきちんと示すことが大切です。その際、相手の目を見て、相手が理解したか否かを確認して下さいね。
○先導案内
目的地まで、自分が先に立って、誘導しながら案内をすることです。
例えば、私の場合はホテルで結婚式の仕事に携わっていたので、披露宴が始まる時に、新郎・新婦・(媒酌人夫妻)を、入口から高砂席まで先導することが多かったわけですが、先導案内は、ほんのわずかな動作も大切になります。
一般的な場合でも、エレベーターや階段などを使用する際には、乗り・降り、ドアの開・閉、さらに位置関係や声かけが大切です。
例えば、「○○○はどちらですか?」と尋ねられたら、「○○○ですね」と復唱し、「ご案内いたしますのでどうぞ」と答え、相手の3歩位前を歩き、時々振り返ります。
目的地に着いたら、「こちらでございます」、「どうぞごゆっくり」とか、「失礼いたします」と言って下がります。
加えて、受付には、電話で道案内などの依頼が入ります。
電話で道案内をする時には、スムーズにできるよう、相手に伝えるポイントを、日頃から、みんなで共有しておくことをお勧めします。
次に、どこからの道案内が必要なのか?を把握することです。
そして、案内が終われば「どうぞお気をつけてお越しください」、「お待ちいたしております」、「私は受付係の平松と申します。もし途中でわからなくなったら、またお気軽にご連絡ください」等の言葉を添えて下さい。
案内は、単に場所を教える行為だけではありません。
動作、言葉で、「丁寧」&「親切」な印象を与えることが大切です。
また、お客様のコートや荷物等が有る場合には、それについてのお世話も必要です。お客様が、身軽になれるような配慮が欲しいところですね
勿論、「貴重品は持って頂く」、「責任の範囲を明確にする」等して、折角の心くばりがアダにならないよう、きちんとしたルールを決めておくことも必要ですね。
いずれにしても、案内で必要な事は、第一印象に留意して、お出迎えから、お見送りまで、言葉不足にならないことと、好感の持たれる態度、表情に心がけることです。
その職場を代表して、最初にお客様に接するわけですから、お客様に、不安を与えないような、細心の心配りが大切です。