基礎から指南!接客・接遇マナー14≪相手の話を「聴く力」≫
以前、「従業員満足」が、引いては「顧客満足」を実現するお話をいたしましたが、現実には、従業員が、様々な不満や不安を抱えたり、犠牲になったりしているケースが多々あります。
そして、その不満や不安の内容も程度も、非常に多岐にわたり、複雑多様になっているのが現状です。
このような状態で、いくら売上向上対策や社員研修を実施しても、高い効果は望めそうにもありません。
従業員、指導的立場にある人、経営にかかわる人、それぞれが、相手の言い分に耳を傾け、理解し、尊重する態度が必要不可欠です。
今回は、顧客満足を実現する手段として、とても大切な「従業員満足」を、少しでもアップさせる方法に触れます。
出来るところから実行して頂ければ嬉しいです。
○労働環境・待遇・制度等の充実
どんなに優秀な従業員でも、働く環境や賃金や職責等の待遇面が悪ければ、モチベーションは下がる一方で、本来の実力は発揮できません。
時代に即応した、休暇制度や福利厚生施設や退職金制度など、総合的に魅力あるものにしていくことが望ましいです。
○将来への展望、仕事への意欲づけ
独身の場合は結婚という人生の大きな選択が待ち受けています。
既婚者は家族計画を描く必要が有ります。
従業員が結婚し、やがて子どもができれば、仕事を通じた将来設計が必要になり、そのベースになるのが職場の存在や在り方です。
将来の展望が明るい方が、希望が持てます。
○良好な職場の人間関係
職種は本人の意思により決めますが、職場は本人の思うようにはいきません。従って、仕事の内容もさることながら、人間関係を円滑にすることが大切です。
実際に、仕事の内容や通勤方法や賃金で悩んでいるより、職場の人間関係で悩んだり、退職する従業員が圧倒的に多いのが現状ではないでしょうか?
風通しをよくして、気軽にコミュニケーションが取りやすい環境を整えることが必要不可欠です。
例えば、先に触れました、「身嗜み」を決める会議にしても、管理職も正社員も派遣社員もアルバイトも、全て同じ目線で、自由に意見が述べられるようにすることが大切です。
企画会議、販促会議などでもしかりです。
管理職も、正社員も、非正規社員も、皆サービスの提供者でもあると同時に、消費者です。
お茶でも飲みながら、思い思いの意見を、自由に述べることができる雰囲気作りをお勧めします。
さらに、職場における先手必勝の挨拶しかりです。
立場、年齢、男女の区別なく、相手の存在に先に気が付いた方から、前向きの挨拶をすることが基本です。
「近ごろの若者は・・・。」と言うようになれば、歳をとった証拠だと言われますが、最近は時代の流れが余りのも早いので、世代間のギャップも多々あります。
自分のやり方や考え方が正しいと意地を張るのではなく、「そのような考え方もあるのだなあー」というように、相手を尊重することも大切です。
人間関係が良好に保たれ、明るく、働きがいが有る職場では、一人ひとりのモチベーションが高まると共に、総合的な人間力がアップします。
その結果、職場全体のサービスレベルが大幅に向上し、顧客満足につながります。
だから、マナー研修会が大切なわけです。