マナーうんちく話459≪手土産の渡し方①「玄関先」≫
今まで「和室」における、挨拶の仕方や手土産の渡し方受け方に触れて参りましたが、今回から「洋室」におけるマナー、すなわち「ドアの閉会の仕方」、「挨拶の仕方」、「椅子やソファの座り方」、「手土産の渡し方」、「茶菓のいただき方」「紹介された時のマナー」等について、順を追って詳しく進めて参ります。
男性も女性も、あるいはプライベートでもビジネスシーンでもお役にたつと思いますので是非参考にして下さい。
先ずは「ドアの開閉」についてです。
ドアを開ける時には、ドアの前に立ち姿勢を正して下さい。
身が引き締まり、心が落ち着きます。
次にドアをノックして、室内からの応答を待ちます。
ノックの数は3回がお勧めです。
「どうぞ」の声を確認して、ドアを静かに開き、再度背筋を伸ばし、姿勢を正して中に入ります。
ドアを閉めますが、ドアに対して体を斜めに向きに直し、キチンと最後まで静かに閉めます。
この際、視線はドアが閉まるまでドアに向けて下さいね。
ここが大切なポイントで、品格が出るところです。
こうして中に入ったら、主人側に立礼します。
日本の挨拶には、立ってする「立礼」と、座ってする「座礼」が有りますが、洋室の場合は立礼になります。
加えて、言葉を発した後にお辞儀をする丁寧な「分離礼」と、言葉を発しながらお辞儀をする「同時礼」があります。
さらに、挨拶の目的や相手により頭を下げる角度が異なります。
ちなみに、立礼には、「会釈」「敬礼」「最敬礼」の3種が有りますが、名前はともかくとして、心のこもった美しいお辞儀をTPOに応じて行うことが大切です。
何度も申しますが姿勢が大切です。
背筋をキチンと伸ばし、手の指は5本キレイに伸ばし、男性は「気おつけ」の状態で、上体を腰から折るつもりで前傾姿勢をとります。
女性は腿から、膝の方に自然に滑らせるようにします。
次に、上体を下げたまま3秒から5秒くらい止めて、ゆっくりと状態を上げます。止める時間は相手や挨拶の目的により異なります。
「下げる時は早く」、「上げる時はゆっくり」がポイントです。
また、訪問する時の服装ですが、自分に似合うファッションよりも、あくまでその場の雰囲気に合うかどうかで選ぶことが大切です。
男性の場合はスーツで有ればまず大丈夫ですが、女性の場合短いスカートはお勧めできません。
会う場所や相手を考慮し、多少は時代遅れでも、安心して応対できる服装がお勧めです。
「襟を正す」と言う言葉が有りますが、いくらブランドで着飾っても、礼節の無い服装はお勧めできません。
好感の持たれる服装で、教養のにじみ出る立ち居・振る舞いや、言葉遣いが良いですね。
次回は、「椅子の座り方」、「手土産の渡し方」、「茶菓のいただき方」等のお話しです。