マナーうんちく話506≪お彼岸とボタ餅とTPP≫
寒い日々が続いていますが、今日1月20日は、二十四節季の一つ「大寒(だいかん)」です。
すなわち一年で最も寒い時期だと言うことです。
二十四節季の中でも非常に解り易い節季で、1月5日の「小寒」から数えて15日目の節季です。
以前このコラムで、一年のスタートは「立春」であると申しましたが、その理屈からいくと「大寒」は一年の最後になります。
日本の各地で最低気温が観測される頃でも有り、寒気を有効利用して、味噌や凍り豆腐や寒天等を作ったり、寒げいこに励む時でもあります。
さらに、この日の水は一年中腐らないとされており、昔は容器などに入れて保管していたようですが、温かい地方では水仙や福寿草がお目見えし、西日本では紅梅が咲いたりする時期でもあります。
そして以前にもお話ししましたが、1月20日は正月気分ともお別れするために、正月のご馳走も全て食べつくす「骨正月」の日でもあります。
別名「頭正月」ともいいます。
いずれも、聴き慣れない言葉だと思いますが、その理由は、正月の魚料理の内、骨や頭も全て食い尽くしてしまうからこのような名前がつけられたようです。
「MOTTAINAI精神」の極みですね。
「飽食の国」の者として見習いたいものです。
冷蔵庫の再点検もお勧めです。
そして冬も残すところ半月です。
2週間後はいよいよ春のスタート「立春」です。
「冬来りなば春遠からじ」です。
誰でもよくご存知の言葉ですが、約200年前に活躍したイギリスの詩人シェリーの「西風によせる詩」の結びの句だそうです。
厳しい冬が来れば必ずその後には春がやって来る。
人生でも同じで、辛いことや悲しい事はそう長くは続かない。
やがて、希望に満ちた日がやって来る。と言う意味です。
良く似た言葉に、「朝の来ない冬はない」ということばがあります。
あえて訳す必要は無いと思いますが、自然の摂理から言っても夜がいつまでも続くわけは無いですね。
と言うことで、只今大変厳しい時ではありますが、希望を捨てずに、前向きに進むのみです。
春になれば美しい桜が咲きますが、この桜も、厳しい寒さに耐えたからこそ花開くと言われております。
今日は、「我慢する時は我慢する」、そして「常に希望を持つ」ことが大切である事を教えてくれる日なのです。