マナーうんちく話438≪「寒入り」と「冬将軍」≫

平松幹夫

平松幹夫

テーマ:歳時記のマナー

寒い日が続いておりますが、まだまだ寒くなりそうですね。
今日は二十四節季の一つ「小寒」です。

従って、今日から「寒入り」になるわけです。
元旦から7日まで、すなわち門松が有る期間を「松の内」といい、この期間中は年賀状のやり取りをします。

そして、寒入りから節分までを「寒の内」といい、「寒中見舞い」になります。

年賀状を、喪中で控えられた方や、何かの理由で出しそびれた方は、寒中見舞いをだされることを、お勧めします。

四季が明確に分かれている日本では、暑い時期と寒い時期には、遠方の人に対して、書状で思いやりの心を表現していたわけですが、厳寒の頃の気持ちのこもった挨拶状は、心が温かくなります。
なお、寒中見舞いにつきましては後日詳しく触れますので参考にして下さい。

また、季節の挨拶状のみならず、日本人は暑い時期、寒い時期には、様々な工夫を凝らし、自然と仲良く付き合ったり、逆に、暑さ寒さを利用して、果敢な挑戦も行ってきました。

厳寒の中での、「味噌作り」や「寒中水泳」や「寒げいこ」もそうです。

ところで、これから日本には、シベリア地方から強烈な寒気団がやってきます。
これを「冬将軍」と言いますが、その由来をご存知でしょうか?

なんと、冬将軍の名前の出所はナポレオンなのです。
西暦1812年に、ナポレオンはモスクワに威勢良く攻め込んだわけですが、厳しい寒さと積雪のため、退却を余儀なくされました。

つまり、今まで連戦連勝のナポレオンを打ち負かしたのは、名将と言われる人ではなく、ほかならぬ厳しい寒さだったわけです。

その寒さを人格化して、「冬将軍」と名付けたようです。
なにしろ、名だたるナポレオンを負かしたわけですから、隊長とか大将よりも、「将軍」という称号のほうが相応しかったのでしょうね。

モスクワの人にとって、冬将軍は日本の神風のようなものなのでしょうが、日頃から厳しい寒さに慣れていない日本にとっては、迷惑ですね。

確かに、寒い時期にある程度の雪が降らなければ、田植えのシーズンに水不足に陥るので、降るべき時期には降ることが必要ですが、程々が良いですね。

鉄柱が折れ、停電になる様な大雪は、御免こうむりたいものです。

ということで、本格的な寒さを迎えるに当たっては、「睡眠」と「バランスの良い栄養」をしっかり取ることが必要です。
ご自愛の上、元気でご活躍下さい。

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平松幹夫
専門家

平松幹夫(マナー講師)

人づくり・まちづくり・未来づくりプロジェクト ハッピーライフ創造塾

「マルチマナー講師」と「生きがいづくりのプロ」という二本柱の講演で大活躍。「心の豊かさ」を理念に、実践に即応した講演・講座・コラムを通じ、感動・感激・喜びを提供。豊かでハッピーな人生に好転させます。

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