マナーうんちく話436≪初詣と氏神様≫

平松幹夫

平松幹夫

テーマ:歳時記のマナー

先に申しましたが、「門松を飾っている期間」、すなわち1月7日までを「松の内」と言いますが、この期間には「初」のつく言葉が多いですね。

「初春」「初詣」「初日の出」「初夢」「書き初め」「初商い」「初荷」「初競り(はつせり)」等などですが、初が付く言葉は、始まりを表す言葉であり、暦の上に限らず、長い人生の中でも、貴重なメリハリとしたいものです。

と、いうことで今回は、殆どの人にご縁が有る「初詣」に触れてみます。

最近は、除夜の鐘が鳴り終わると、多くの人が神社・仏閣に押し寄せるようになりました。

年の初めに、神社・仏閣におまいりして、その年の無事を祈る事を「初詣」と言いますが、大切にしたいマナーが有ります。

神社でのお参りの仕方ですが、先ず、鳥居で一礼します。
参道は、真ん中は神様が通られますので、端を歩いて下さい。

手水舎(ちょうずや)に着きましたら、手と口を注いで下さい。
柄杓を右手に持ち、左手を清めます。次に左手に持ち替え、右手を清めます。更に、右手に持ち替え、左手を丸めて水を受け、それを口に含み、静かに吐き捨てます。両手で柄杓を持ち、残った水を垂らして、柄の部分を洗います。

ご神前では、お賽銭を納め、鈴を鳴らし、2礼、2拍手、1礼をします。
お願いごとをする際は、自分の住所・氏名を名乗り、昨年のお礼を述べてから、お願いをして下さい。
住所、氏名と昨年のお礼を述べることは、とても大切ですよ。

また、いつも気になるのが、神社に参拝して新しいお札を頂いた時の、古いお札の扱い方ですね。

以前は、大晦日、1月7日、節分のいずれかの日に庭先で焼きましたが、今は生活様式が変化し、お札が焼けない場合も多々あると思います。

多くの神社では、「御札を納める所」を設けてあると思いますので、そこに持参するといいでしょう。

新しく頂いたお札は、神棚があればそちらに、なければ高い所に飾って下さい。

ところで、日本には神社が約81000社有ると言われております。
従って、普段住んでいる地域には、必ずと言っていいほど神社が存在します。

いわゆる氏神様(うじがみさま)です。
そして、そこに住んでいる人は「氏子(うじこ)」と言いますが、氏子は常に氏神様に見守られているわけです。

元旦には、その氏神様におまいりして、一年の安泰を祈願しますが、今の日本で、自分の氏神様をご存知の方はどれくらいいるのでしょうか?
氏神様と氏子の関係も希薄化しているようですね。

神道はこのコラムでも多々取り上げてきましたが、古来、日本人の思想や哲学を培ってきた日本固有の宗教であり、今でも、稲作や年中行事やあらゆる儀式の中に根付いています。

日本の礼儀・作法を語るに当たって、神様の存在なくしては語れません。

もっともっと身近な存在として、日頃から氏神様とご縁を結ばれる事をお勧めします。





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平松幹夫
専門家

平松幹夫(マナー講師)

人づくり・まちづくり・未来づくりプロジェクト ハッピーライフ創造塾

「マルチマナー講師」と「生きがいづくりのプロ」という二本柱の講演で大活躍。「心の豊かさ」を理念に、実践に即応した講演・講座・コラムを通じ、感動・感激・喜びを提供。豊かでハッピーな人生に好転させます。

平松幹夫プロは山陽新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

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