マナーうんちく話382≪日本人と鍋料理≫

平松幹夫

平松幹夫

テーマ:人間関係を良好にするマナー

昨日は「立冬」で、暦の上では冬がスタートしました。
二十四節季では「立冬」から「立春」の前日が冬ですが、「冬至」から「立春」の前日が冬という捉え方も有ります。

いずれにせよ、今頃は、木枯らしが吹いたり、小春日和に恵まれたり、秋と冬が入り乱れる頃ですね。

この時期は、寒暖の差が激しくなり、身体がその変化に十分に対応しきれなくなるので、体調管理が大切です。

バランスの良い栄養と、睡眠をしっかりお取りいただき、ストレスは程々にしながら、元気でご活躍頂ければと思います。

柿にリンゴにミカンなど、果物が美味しい季節ですから、ビタミンをしっかり補うのもお勧めです。

そして、これからはなんといっても、「鍋料理」が美味しくなる頃です。
私は、鍋料理には熱燗ですが、皆さんは如何でしょうか?

ちなみに、ある調査では、日本人がひとシーズンに食べる鍋料理の回数は、平均11回だそうです。

また人気の鍋料理は、「水炊き」「おでん」「よせ鍋」「すき焼き」等ですが、地域性が大きいのが、鍋料理の特徴です。

大部分の鍋料理は、油を使用しないので、低カロリーで、ヘルシーなのが魅力的ですね。加えて、準備も簡単で、誰でも調理段階から参加でき、しかも、体の芯から温まるので、寒い時期にはとっておきの料理です。

しかし鍋料理の一番の利点は、なんといっても、一つの鍋に、思い思いの食材を入れ、皆の箸でつつくので、食べる人同士の親近感が湧くことです。

食事は、栄養補給をして、体を作る大きな目的がありますが、それだけではありません。

精神的満足もとても重要です。
食べる環境と食べる相手、そして美味しく楽しく食べることです。
そんな贅沢な要素を、丸ごと含んでいるのが、日本の鍋料理です。

外食では味わえない、大切な人や、家族の雰囲気を大切にした、個性豊かな鍋料理をプロデュースされるのも、お勧めです。
そんな時には、思い切って、食材を贅沢にこだわるのも良いかもしれませんね。

世界には、日本の「箸食」に加えて、「手食」と「フォーク・ナイフ・スプン食」という食法がありますが、外国の「手食」や「フォーク・ナイフ・スプン食」では、出すことができない雰囲気や味わいが、日本の「鍋料理」です。

家族、親族、友人、職場等における絆の希薄化が問題になっている今、皆で仲良く、ワケアイアイと鍋料理を囲み、楽しい会話に花を咲かせ、絆を深めて下さい。

日本には、神様と食を共にする「供食」があります。
正月のおせち料理はその典型的なスタイルですが、これは、神様と親密な仲になることを目的としています。

鍋料理も、皆で仲良く食べる「供食」です。
この共食は、人と人との絆づくりです。

この冬は、大いに鍋料理を囲み、多くの人達と絆を深められることを、お勧めします。



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平松幹夫
専門家

平松幹夫(マナー講師)

人づくり・まちづくり・未来づくりプロジェクト ハッピーライフ創造塾

「マルチマナー講師」と「生きがいづくりのプロ」という二本柱の講演で大活躍。「心の豊かさ」を理念に、実践に即応した講演・講座・コラムを通じ、感動・感激・喜びを提供。豊かでハッピーな人生に好転させます。

平松幹夫プロは山陽新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

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