マナーうんちく話569≪泥より出でて、泥に染まらず≫
相変わらず残暑が続いていますが、さすがに彼岸の声を聞くと、夜に冷風が吹くようになり、秋を肌で実感できるようになります。
「グルメ」「芸術」「スポーツ」「芸術」等など、楽しいイベントが目白押しの季節を迎えますが、秋は天気が移ろいます。
3日から4日で変わるので、秋の天気は実に多彩です。
石川啄木は、秋の天気を、「秋は父のようにいかめしく、母のように懐かしい・・・。」と読んでいますが、何時も優しい母親のような心地良い天気が続けばありがたいですが、時には雷親父のように荒れ狂います。
最近の台風は、昔に比べ超ド級のものが多くなりましたね。
これも地球温暖化のせいでしょうか?
台風もそうですが、南極や北極の氷も気になる所です。
いくら科学が発達したといえど、まだこれらを避けるすべは有りません。
日頃の対策が必要です。
ところで、日本は世界屈指の四季の美しい国ですが、その捉え方は人それぞれではないでしょうか?
また、季節を四つに分類しただけでは大雑把過ぎるので、中国から入って来た、「二十四節季」が生活の中に根付いているのも、ご承知の通りです。
この二十四節季は、太陽が最も高くなる「夏至」と最も低くなる「冬至」、そしてその間の「秋分」と「春分」が基準になります
「夏至」に「冬至」、そして「真夏」に「真冬」のように、夏と冬には「至」や「真」が付き、「春分」に「秋分」、そして「春風」に「秋風」のように、春と秋には「分」や「風」が付きます。
面白い理屈だと感じます。
さて、現在の日本人の宗教意識と言えば、「結婚式」はキリスト教ですが、「葬式」は仏教で、そして正月の「初詣で」は神社ではないでしょうか。
そして今日は、「秋分の日」で、「彼岸の中日」です。
キリスト教スタイルで挙式を挙げた大半の日本人にとっても、やはり「特別な日」なので有ります。
ちなみに、お彼岸に、お墓参りをされる人も多いと思いますが、お墓参りをされたら、ご先祖様に、「お願いをするタイプ」ですか?それとも「感謝するタイプ」ですか?
私は、ご先祖様に対しては、「感謝される」ことをお勧めします。
ご先祖さまは、常に子孫のことを見守って下さっています。
だからあえて、お願いしなくとも良いと思いますが、それに対して感謝する心掛けはとても大切です。
目には見えないご先祖様に感謝することは、周囲の人達にも感謝できるようになります。これはマナーの視点からすれば、とても良いことです。
「自然」や「目に見えないモノ」に、素直な気持ちで感謝できる人は、マナー美人です。そして、地球の温暖化防止にも寄与できます。
仕事等で、お墓参りができない場合は、ご先祖様に「いつもありがとうございます。今日はお彼岸ですが、仕事が忙しくてお墓参りができません。しかし何時も心の中ではご先祖様に感謝しています。」と、心の中で手を合わしてください。これで、貴方の気持ちはご先祖様に通じ、清々しい気分になれます。
ご先祖を敬い、感謝する。
そして日頃の自分自身の在り方を振り返る。
そんな日が、日本には年に2回あります。
何時までも大切にしたい習慣です。