マナーうんちく話516≪袖触れ合うも多生の縁≫
ホテルで長年接客をしておりますと、色々なお客様と出会います。
感じいいお客様もいらっしゃれば、嫌なお客様もいらっしゃいます。
これは、どこの世界でも同じです。
また、職場でもしかりです。
さらに、嫌な人にも、程度も有りますし、頻度も有ります。
一月に一度くらいしか合わない嫌なお客様もいれば、毎日顔を合わさなければならない、大変嫌な、直属の上司もいます。
これがストレスになり、大きな悩みを抱えている人は非常に多いと思います。
そこでお勧めするのが、嫌な人に対して、少しだけ、思い方を変えてみるということです。
世の中、何事も順風満帆というわけにはいきません。
山あり谷ありです。
これを乗り切るには、時として、荒波にもまれることも大切です。
自分にとって「嫌な人」は、そういう点においては、自分を成長させてくれる、とても貴重な人でもあります。
すなわち、自分磨きのためには、嫌な人の存在は必要です。
誰だって嫌な人に遭いたくありません。
だからと言って、嫌なお客様に、「いらっしゃいますな!」とは言えません。
それでは商売は成り立ちません。
また、嫌な上司を避けて通ることもできません。
例え、嫌な上司から逃れるために、配置転換を希望しても、次の上司が良いとも限りません。さらに嫌な上司に当たるかもしれません。
「嫌なお客様」と「嫌な上司」。「嫌な姑」しかり。
その人たちと、良好な人間関係を築けるまで、ある程度悩むことも必要だと感じます。そして、それを自力で脱出するまで、色々と努力することも、さらに大切ではないでしょうか?
では、そのポイントはなんでしょうか?
嫌な人ほど丁寧に接することをお勧めします。
丁寧な挨拶に始まり、丁寧な言葉遣いやしぐさ等など、常に礼儀正しく接して、嫌な人に好感を与えることです。
このことは、マナーの根源をなすものです。
自分にとって、いくら嫌なお客様も上司も、とても大切な人です。
有る程度、自分を殺してでも、相手に好感を与えることが大切だと思います。
逆に、嫌な人だからと言って礼儀を欠くと、さらに嫌われる恐れがあります。
無愛想に接するのではなく、出来る限り、明るく優しく接して下さい。
それから、自分にとって嫌な人でも、自分より多くの悩みを抱えている人も意外に多いモノです。
加えて、嫌な人の言うことなすことをすべて否定するのではなく、「成るほど、そのような考え方ややり方もあるのか」と、寛大になることもお勧めです。
要は素直になることですね。
嫌な人の存在に悩み苦しみ、その苦しさを乗り越えられたら、この時点で人は大きく成長します。
特に、精神レベルがアップし、しかるべき立場になった時に大変役に立ちます。
嫌な人の程度にもよりますが、人間関係で苦労したり、悩んだり、知恵を働かせることはとても大事です。
しかし、このことは最新の情報機器では経験できません。
現場での実践あるのみです。