マナーうんちく話516≪袖触れ合うも多生の縁≫
結婚して、新婚夫婦と親が同じ屋根の下で一緒に住むことになれば、賑やかで楽しいことも多々ありますが、互いに仲がギクシャクして、気まずい思いをすることも少なく有りません。
特に「嫁と姑」問題は良く耳にします。反面、「夫と舅」問題はあまり聞きませんね。
前々回の、「人付き合いのポイント」のコラムでも触れましたが、結婚したら先ず一番身近な人、すなわち伴侶との親密な付き合いが大切です。
さらに、子どもができたら、伴侶と子どもとの付き合いが最優先です。
次に、伴侶の両親も、身近な人ですから当然大切にしなければいけません。
特に、同居となれば、伴侶や子どもの次に身近な人になります。
問題は、伴侶の両親との付き合いをどれくらい大切にするか?どのくらいのエネルギーをかけるか?です。
結婚する数か月前には、このような事も含めて、結婚後のライフプランを二人で、しっかり練ることをお勧めします。
両親との、付き合い意外にも、大切なことがあるかもしれないし、他に、生きがいがあるかもしれません。これは人それぞれです。
結婚後、伴侶の両親との同居の場合は、前もって、台所、風呂、トイレ、ダイニングルーム等が共有スペースになるのか否か、食事は両親と一緒か別か等をキチンと話しあいをすることをお勧めします。
結婚を前にしたカップルは、とかく挙式や披露宴が気になるところですが、本当に、自分にとって、何が必要で、何が大切か、しっかり把握して下さいね。
伴侶とは、出会いがあって、交際を経て、人柄をしっかり見極めて所帯を持つわけですが、伴侶の両親とは、行き当たりばったりです。予行演習も有りません。
特に今は「嫁入り婚」が殆どですので、「嫁対姑」の人間関係はとても大切です。
結婚する前に、姑に対する情報収集をしっかりして下さい。
そのためには、新郎も、結婚後、「嫁と姑」が円滑な人間関係を築けるよう、前もって努力されることをお勧めします。
結婚して、新郎の親と同居した途端、あるいは暫くして、「嫁と姑」の関係がぎくしゃくして、挙句の果てには、新郎・新婦の間にもひずみができ、別居や離婚に至るケースは多々あります。くれぐれもご用心ください。
いずれにせよ、挨拶はコミュニケーションの基礎の基礎です。
互いに「笑顔の挨拶」を大切にして、スキンシップを図って下さい。
嫁の立場としては、傷つくことを恐れ極端に避けるのではなく、自ら甘えて見るのもお勧めです。また、ゆとりが有れば、お茶等を一緒にされるのもお勧めです。美味しいお茶を淹れてあげて下さい。
一方、姑と離れて暮らしている場合は、日頃からのコミュニケーションを大切にして下さいね。ちょっとした伺いとか近況報告等をマメにすることが円満のポイントです。
うっとうしがらずに、小まめに電話をするのもお勧めです。
加えて、季節の挨拶状や、お中元・歳暮も大切にして下さい。
その際、「親しき仲にも礼儀あり」ですよ。
「嫁対姑」のバトルは、いつの世も絶えることがありません。
意地悪婆さんのように、意地の悪い姑が、嫁をいびるシーンを思い浮かべる人も多いようですが、お嫁さんに優しく接し、理想的な姑さんも多く見受けられますし、逆に、嫁の方が姑より強く、嫁が姑をいびるケースもあります。
「嫁と姑」が仲たがいをした時、夫が無関心では悲劇です。
さらに、何も手を打てないようでも困ります。
夫の立場をしっかり認識して下さいね。
そして、何事にも、夫婦が一枚岩になることが一番大切です。
そのためには、常に新郎・新婦がコミュニケーションを密にして、ラブ・ラブであることです。