マナーうんちく話212≪好感の持たれる話術とは?≫

平松幹夫

平松幹夫

テーマ:人間関係を良好にするマナー

対話において発せられる言葉は、話し手の敬意・感謝・思いやりの心を始め、その人の教養や生まれ育ちまであらわします。
だから、ビジネスマナーでも「敬語」に重きが置かれるのだと思います。
しかし、形ばかりが前歩きするのではなく、先ず心を込めることが大切だと感じます。
次に、それに伴った美しい言葉が発せられればいいのですが、正直言って、敬語の使い方は大変難しいのが現状です。

そして、その人の「会話スタイル」は大体中学生の頃までには確立されるそうですから、ひと歳重ねて会話を変えようとしても、さらに困難です。
しかし、仕事でもプライベートでも、品の良い言葉遣いを余儀なくされるシーンは多々あります。

そこで今回は、誰でも、簡単にできる、とっておきの会話術を紹介します。
これだけで好感度がグーンとアップします。是非参考にして下さい。

先ず、最初にお勧めすることは、自分自身を美しく表現することです。
このことは、美しい言葉を発する基本中の基本です。

以前、マナーの大前提は「自分を大切にすること」だと申しましたが、言葉遣いもしかりです。日本語には一人称がとても沢山存在します。その中で一番美しい言葉は、「わたくし」です。自分のことを「わたくし」と呼ぶだけで品が上がり好感度は大きくアップします。

次に「すみません」と「ありがとう」の使い方を明確にして下さい。
人に「お願いする時」、「謝る時」、「お礼を言う時」に、よく「すみません」という言葉を発します。殆どの人がこの言葉に慣れきっていると思います。

たしかに「すみません」はとても便利で都合のいい言葉です。
しかし「すみません」の本来の意味は、「謝っても、謝っても済むことではない」という「謝罪の言葉」です。
ちなみに、「すみません」をより崩した言い方が「すいません」です。

従って、人に何かをお願いする時には「恐れ入りますが・・・」、謝る時には「申し訳ありません」、お礼を言う時には「ありがとうございます」の言葉を使用されたらいいです。

特に良好な人間関係を築く上で、一日に何回も発したい言葉は「ありがとう」です、

私がホテルマンになって最初に配属されたセクションは、「フレンチレストラン」と「ダイニングルーム」でした。
殆どが外人のお客さんでしたが、その人達にから教えていただいたことが沢山あります。
「挨拶」「笑顔」「レディーファースト」等など。そして「ありがとう」の言葉です。

テーブルに案内する時、椅子を引く時、メニューを提示した時、水を持って行った時、料理を持って行った時、勘定を支払ったり伝票にサインをする時、全てにおいて必ず「サンキュウ」の言葉を発せられます。

この「ありがとう」という言葉は、日本人の苦手な言葉だと思いますが、発する人も、発せられた人も、周囲でその言葉を聞いた人も心が温まります。だから「幸運の言葉」「魔法の言葉」「天国言葉」等と呼ばれています。
一日に、何回も、何十回も発したい言葉です。

さらにつけ加えるなら「です」「ます」程度の、簡単な敬語になれることです。
自分の事を「わたくし」と言ったら、終わりの言葉も自然に「です」「ます」になります。

自分の事は「わたくし」という表現、「すみません」に変わる適切な言葉。
「ありがとう」の連発、そして「です」「ます」。
これらは、殆ど練習するまでもなく、いつでも、どこでも気軽に発せられる言葉です。

しかし、その効果は大きいと思います。
ぜひ、日常生活に多いに取り入れて下さい。

リンクをコピーしました

Mybestpro Members

平松幹夫
専門家

平松幹夫(マナー講師)

人づくり・まちづくり・未来づくりプロジェクト ハッピーライフ創造塾

「マルチマナー講師」と「生きがいづくりのプロ」という二本柱の講演で大活躍。「心の豊かさ」を理念に、実践に即応した講演・講座・コラムを通じ、感動・感激・喜びを提供。豊かでハッピーな人生に好転させます。

平松幹夫プロは山陽新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

関連するコラム

プロのおすすめするコラム

コラムテーマ

コラム一覧に戻る

プロのインタビューを読む

講演会で大活躍!マナーと生きがいづくりのプロ

平松幹夫プロへの仕事の相談・依頼

仕事の相談・依頼