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コラム
マナーうんちく話181≪笑う門には福来る≫
2012年1月1日 公開 / 2012年4月16日更新
明けましておめでとうございます
旧年中は「マナーうんちく話」にお付き合いいただき大変ありがとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。
昨年末からお正月に関する色々なお話しを展開しておりますが、今回は、正月の遊びに関するお話しです。
●凧揚げ(たこあげ)
平安時代に中国からもたらされたもので、子どもの誕生を祝うとともに、健やかな成長を願い揚げられていましたが、やがて正月の子どもの遊びとして定着しました。また子どもの希望を凧に託して空に届けると言う意味もあります。
●こま回し
「こま」という名前は、奈良時代に中国から高麗(こま・朝鮮の高句麗)を経由して日本にもたらされたのが由来です。当初は一年の吉凶を占う行事でしたが、やがてお寺や神社の縁日の余興として楽しまれ、さらに広く大衆娯楽へと発展したという説が有力です。
●羽つき
凧揚げやこま回しは、男の子の遊びの要素が強いですが、羽つきは江戸時代には女の子の遊びとして定着していました。元々は、遊びというよりは悪霊を払う要素が強かったようです。「羽」を害虫とみなし、それを払うという要素もあるようです。
●手まり
羽つきと共に女の子の遊びです。そのルーツは平安貴族の「蹴鞠」にあるといわれ、やがて「お手玉」のように、女の子が手で遊ぶ玩具になりました。いまでもお手玉は、女の子にとってはなじみが有りますね。
●福笑い
この遊びの歴史はまだ浅く、明治時代に正月の遊びとして流行したようです。お多福の絵に、目隠しをして、目や鼻や口を所定の位置におき、上手に仕上げるという、どなたにもおなじみの娯楽です。
●カルタ
室町時代にポルトガル人によりもたらされたとされています。それが、やがて日本独自のものへとなりました。ちなみに正月に行われる「百人一首」は、奈良時代から鎌倉時代までの100人の歌人の歌を一首ずつ選んだものです。加えて「いろはかるた」は、江戸時代後期における生活の知恵等を遊び感覚で詠んだものです。
●すごろく
遊び道具としては最も古いものの一つです。インドが発祥の地とされ、日本には中国を経由して、奈良時代に入ったと言われております。それが江戸時代に入ると、子どもの遊びとして定着しています。
幼い頃、福笑いをした際とんでもない顔になり皆で笑い転げたこと、羽つきをして顔に墨を塗られ大笑いした記憶をお持ちの方も多いと思いますが、正月早々、家庭や地域から、明るい笑い声が聞こえてくることが一番幸せなことではないでしょうか?
「物の豊かさや便利さ=幸せ」という方程式が崩れ、改めて「絆」の大切さが問われている今、今回ご紹介しました、「正月の食べ物」「正月の行事」「正月の遊び」には、家族・親族・友人・地域の絆づくりの知恵が沢山含まれている気がします。
正月の意味や意義を再認識し、絆を深め、笑顔が溢れ、喜びが舞い立つ(辰)年にしたいものです。
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