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平松幹夫

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平松幹夫(ひらまつみきお) / マナー講師

人づくり・まちづくり・未来づくりプロジェクト ハッピーライフ創造塾

コラム

マナーうんちく話⑪≪神様とマナー≫

2010年10月4日 公開 / 2012年4月20日更新

テーマ:マナーの心得

コラムカテゴリ:スクール・習い事


平松幹夫のマナーうんちく話⑪《神様とマナー》


どちらからともなく、金木犀の甘い香りがふぁーと漂ってきたら、今年も秋祭りのシーズンですね。今年の夏はお年寄りの所在不明問題が浮上し、改めて家族・親族、友人、地域間の絆が問われましたが、そんな中改めて祭りの意義を思い起こしたいものです。

本来、祭りというのは、神様に対して、感謝や祈りを捧げるものですが、殊の外「秋祭り」は、一年の豊穣と共に、無事に過ごせたことへの感謝の気持ちや喜びをいろいろな形で表現する形になっています。

そこで今回は、日本人が大切にしてきた、「神様に対する思いやマナー」について触れてみたいと思います。思いつくままランダムに進めてまいります。雑学の一つとして心にとめていただければありがたい限りです。

●お膳のご飯を置く位置
和食膳は、ご飯が左、汁が右になります。日本は稲作文化で、米には神様が宿っていると考えられていました。そして古来より「左上位」の考え方からご飯をあえて左に置きました。感謝の気持ちをこのように表したのですね。ちなみに洋食もパンが左です。

●祝い箸
正月を迎えるにあたり、門松を玄関に立て神様をお迎えし、正月に神様と同じ箸でおせち料理をいただきます。だから祝い箸は両端が細くなっています。神人共食用ですね。

●お花見
古来より、農民の間では桜の花が咲くということは、「田の神」の出現を意味していました。
桜の開花が農事の目安になっていることからもうなずけますね。
そして、桜の花の下で飲食をすることは、神様と人とが共食することで、神様と人間、さらに人間と人間との絆を深めることでした。
来年のお花見。このことを思い出していただければ嬉しいです。

●鳥居の役目
神道の考え方で、神様と人間の住む境界になります

●参道(神社の入り口から社殿に通じる道)の歩き方
参道の真ん中は神様がお通りになられます。端を歩くのがいいですね。左側通行が一般的ですが、人が多いときは別です。

●神様にお願い事をする時、頭の中でお願い事を言いますが、それ以外に言うことは?
お宮参りの作法は、一般的には「2礼2拍手1礼」(出雲大社は4回拍手を打ちます)で、頭の中でお願いごとを言いますが、この他「自分の住所・氏名」を述べることが大切です。

●おみくじについて
「大吉」とか「凶」などは目安です。大切なことは書かれている内容をしっかり読んで理解することだと思います。また引いたおみくじを木に結ぶ、結ばないは特に決まりはありません。
おみくじを引く時は、一礼2拍手して神様に挨拶、その後「名前・聞きたいこと」を唱えるのが礼儀とされています。何事にも真摯な態度が肝心ですね。

●お守りについて
悪霊から身を守るものから、家内安全、商売繁栄等と色々とありますが、昔から「神聖な場所には入らない。そして触れない」という考えがあるので、「お守りの中身は見ないように」、がお勧めです。また神社に限って言えば、複数の神社のお守りを持ってもかわないとされています。

●水引
神様にいろいろなものをお供えする時に、和紙で包みますが、其れを結ぶものが水引です。
水のりをつけ、乾かして作るので水引と呼ばれています。結婚祝い・弔事に使用される「結びきり」、お祝い事に使用される「蝶結び(リボン結び)」の2種あります。

●おひねりとチップ
初詣の際、投げ銭をした経験がおありの方はお解かりだと思いますが、硬貨も紙幣もそのままではなかなか投げにくいものです。そこで紙につつみひとひねりして投げると距離も伸びるし、コントロールも良くなります。これが「おひねり」です。そしてこれに代表されるように、日本では、お年玉・ご祝儀も全て紙で包むのが礼儀とされています。

しかし海外でのチップは裸で渡しますよね。「ピローチップ」も丁寧に紙で包めばこれはゴミに勘違いされるおそれありです。現金は現金とストレートにアピールした方が良いかも・・・。もっとも今は、チップより合理的な「サービス料」の時代ですが・・・

ちなみに私は33年間のホテルマン生活で実に多くのチップをいただきました。勿論サービス料とは別にです。ホテルに入りたての頃、一杯100円位のコーヒーをルームサービスして、1ドル(当時1ドルは約320円)のチップをいただくのが嬉しくて、英会話を一生懸命勉強した記憶があります。その後ブライダルでは桁違いにチップになりますが・・・感謝!感謝! ※いただいたチップはスタッフみんなで仲良く分けます。

●神頼み
最後に、「神頼み」と言えば、とかく努力もしないで運を天に任すor他力本願的なイメージですが、「正しい神頼み」とは、日頃から神様に感謝するとともに、神様と縁を深め、仲良くしていただくこと。さらに、それらの行為の中で、自分自身を再度見つめなおしたり、謙虚になったり、意思を固めたりすることで、幸運を引き寄せることではないでしょうか。

本家に当たる家では今でも「神棚」があります。また会社でも神棚があるところが多いですね。これらは、父母と子ども、社長と社員が同じ目線で感謝することと、互いの絆を深める効果があります。いずれも如何に時代が変わろうとも一番大切なことです。

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