恐怖と度胸
少し前に当塾のスキルアップ講座で私がREBTを担当しました。
その際にも感じたことですが、意外とイラショナルビリーフが正確に理解されていないのではないかと思っています。というのも、イラショナルビリーフは結構難しく、よく言われているのは、
1.根拠がないのに真実だと決めつける(レッテル貼り)
2.物事を0か100か、白か黒かでしか判断しない(白黒思考、all or nothing)
3.自分の視点からしか物事を考えられない(心の読み過ぎ、先読みの誤り)
4.賛成意見には注目し、反対意見は無視する(心のフィルター)
5.○○するべきだと決めつけて考える(べき思考)
6.一部のことを全てだと思い込む(過剰な一般化)
7.周りの悪い出来事は全て自分のせいだと思う(個人化・責任転嫁の逆)
8.その時の感情で物事を判断する(感情的決めつけ)
9.失敗を予想し、その通りになっていく(マイナス化思考)。
こんな感じです。
これらは全部正しいと思います。しかし、いざ適用するとなるとこれが難しいのです。
何が難しいかというと、これらのビリーフが果たして、不健康な感情を生み出しているかどうかの確認が難しいのです。
ポイントは「考え方」「認知」「思い込み」といった言い方です。これも正しいのですが、わかっているようなわかっていないような言葉ですし、意外と人によって理解が異なります。
で、私が言っているのは「何を信じているか」です。
例えば、塾業界あるあるとして、実際に私が言われたのは
「こんな学校落ちたら切腹しないといけないですよね」
という言葉です。もちろん、本気で言っているわけではありませんし、どちらかと言うと冗談に近い言い方だったと思います。しかし、いざ本番の試験になると震えがくるくらい怖くなり、寝ることもできなくなりました。
これは、この人がこの言葉を信じているからおこる現象だと考えています。比喩のつもりが、実は信じてしまっているということはよくあります。
大学受験あるあるは無数にあります。
「東大でなければ人にあらず」
「2位も最下位も同じ」
「偏差値が低い学校など行く価値はない」
こういったことは評価ではなく、その人の信仰であり、しかも不合理な、つまり事実にあらざることに対する信仰になります。
信仰は自由ですが、しんどいなら、その信仰を手放すのは一つの方法です。
こういった信仰がしんどい感情を生み出すと見るのがABC理論です。
例えば
「東大でなければ人にあらず」→「東大でなくても人です」
「2位も最下位も同じ」→「2位は2位です。最下位ではありません」
「偏差値が低い学校など行く価値はない」→「高くても価値のない学校はあるし、低くても価値の高い学校はいくらでもあります」
大学受験あるあるでなくても
「女は男の後ろを歩かねばならない」
「外で稼がげない男は男にあらず」
「世界一の父親でなければならない」
確かに「ねばらない系」は強い言葉なので、信仰になりやすい傾向にはあります。
また法則よりも人を信じる人は「The イラショナル」になっているケースが多いです。
人治より法治が基本です。テレビや大手メディアを鵜呑みする人はもちろん危ういです。
「私を信じろ」と言う人がいたら、まずは疑いましょう。
思い込みと言えばそうなのですが、信仰レベルにまで信じ込んでいると、しんどい感情をしらない間に作ってしまうと言えます。
ビリーフに興味のある人は「この人は何を信じているのだろう」という疑問を持って相手を見ると、結構いろいろなものが見えてきます。
ちなみに私は偏差値よりも仏教の言う法則を信じています。また科学は私より正しいと信じています。
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