想定外が起こった時にわかる強さ
新年度に入りました。月日が流れるのがあまりに早く、頭がいろいろなものに追いついていません。新技術もどんどん出てくるので、置いて行かれないようにしないといけません。昨年年末くらいからChatGPTが話題になっています。私が検知したのは、12月に大学で授業をしている時に学生から「ChatGPTを使ってレポート書いていいのですか?」と聞かれて、却下した時です。その時はよく知らなかったのですが、軽く情報だけはあったので、「良からぬもの」というイメージでした。その後、年末から今に至るまで、いろいろ使ってみましたが、少なくとも、私たちの業界において無視できるものではないという結論に至りました。今の段階で使えるか、と言われると、そんなことはないと思います。しかし、1年後にはそんなことは言っていられないと考えていいでしょう。これを開発したOpenAI社にマイクロソフト社が莫大な投資をしています。今この会社の時価は3兆円とも言われます。Bing検索も遠からずChatGPTが入ります。今は順番待ち状態のようです。Googleも以前から同様のものは開発していたと考えられます。それはBARDとしてリリースされますが、多分、Googleは広告収入のこともあって、出したくても出せなかったのだろうと推測しています。要は、まだ、ChatGPTを使ったビジネスモデルは確立しきっていないと言えるのですが、おそらく1年もたてば、様々なところでこれが使われることになるでしょう。携帯に話しかけて検索する人は、AIを信用する人でしょうから、すぐになじむと思います。
このChatGPTは、かつてのWindows95や携帯電話、その後のスマートフォンと同様、社会を変えるようなパラダイムシフトをもたらすと考えられます。
実際の使い道ですが、多岐(なんてもんじゃないですが)に渡ります。私がいつも大学生に課しているレポートくらいなら数秒で書いてくれます。ただし、質問力次第で、返ってくる文章は全く異なります。これからはいかに質を高めるかが問われることになるはずですが、そのためには、ChatGPTに質問する側の知性の高さが問われるということになるでしょう。とにかく鍵を握るのは質問力です。
今は多くを言いませんが、私たちの仕事にこれが入り込んでくることは間違いありません。大学生は普通につかうようになるでしょう。実際、アメリカの大学では、すでに多くの学生がこれを使っているようです。問題はむしろ出題者側にあります。これを反則とするのか、あるいは、しょうもないレポートを出されるくらいなら、ChatGPTと会話して、いろいろ教えてもらって、よりクオリティの高いレポートを求めるか・・・難しいところです。何でも使い方、使い手次第ですが、私たちは使い方を考えて、より良い使い方を学生に提供できるようにしていった方が建設的なのだろうと考えています。
現状では、ChatGPTに研究計画を書かせてみると、私の問い方もあるでしょうが、大したものは書けていません。まだまだ不自然かつグレードの低いものになります。今の段階では自分の方が上と思えますので、私としては、現段階では塾に導入する予定はありません。ただ、1年後はわかりません。ChatGPTに英語の過去問の翻訳を任せるかもしれません。すでに私よりきれいな翻訳をすることは間違いありません(悲しいですが)。文法も質問次第で教えてくれます。面接練習のデモンストレーションやロールプレイをやる日がくるかもしれませんし、研究ChatGPTの書いた研究計画を私が添削することもあるかもしれません(私が添削されるようなら引退しないといけないですね)。大学の先生を名指しで検索して、どんな論文を書いているかをChatGPTに聞いて、作戦を練る日が来るかもしれません。
楽しみでもあるのですが、怖くもあります。
私としては、より良く使えるようになり、良い使い方を学生に提供して、良い関係を築いていきたいと考えています。
リスクについては稿をあらためます。
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