あなたを将棋の駒に喩えると?
社会人の方からの問い合わせで時々表題のような質問を頂きます。確かに不安だと思いますが、実際には、近年は、誰がどうみても圧迫だろうという面接は、かなり減っています。ほとんどないと言えるかもしれません。この仕事を始めたころは、「本当にこんな人がいたのか」と思えるような面接官もいました。徹底的に圧迫(というより攻撃)されたという人もおり、話を聞くと、「そんな大学やめとき」と言ったこともありました。
一般に圧迫面接というのは、面接官から、厳しい質問をされたり、高圧的な態度で出られたり、答弁の揚げ足を取られたり、(容姿などを)侮辱されたり、などなどいくつか指摘できることがあります。昔は女性が受験した場合、明らかにセクハラと言える質問がありましたが(具体的内容は控えます)、今はそういう面接がなされることはかなり減ってきていると言えます。当塾の受験報告書を見てもほとんどそういったケースはありません。もちろん、こちらの受け答えに不備があり、面接官がいらっとするケースはなきにしもあらずです。
過去にあった圧迫の具体例としては
「公式の試験とは違う場で、教員と話した時の発言を記憶しており、研究計画の内容が少し異なっているということで怒り出した」
「年齢をしつこく聞かれ、その年齢で勉強したくなった意義を教えてください」
などなど、嫌がらせとしか思えない面接内容でした。とはいえ、相手方からすると、言い逃れしきれるようにはなっていると思います。だからなぜこのようになったかを、相手方の大学や教員に言ってみてもそれはそれは見事な言い分を用意してくれるでしょうからあまり意味をなさないでしょう。それよりも傷口に塩をぬられるだけでしょうから、やめておいた方が無難です。
圧迫面接をされ、内容があまりにも理不尽な場合、基本的には、そんな大学に行かない方がよいと思います。(くどいようですが、あまりありません)
また、その面接の場で、適切な態度で、面接官に理由を話し、その場を立つことも考えた方がよいと思います。さらに、どうにも納得がいかない場合は、その大学の入試科に問い合わせて、面接の詳細を話し、それがセクハラ、ないしはパワハラに相当するかどうか、大学の基準を聞かせてもらうこともおすすめです。今の時代、インターネットでの評判は非常に重要です。インターネット書き込みの全てを信じる人はいないでしょうが、「火のない所に煙は立たない」と考える人もいるでしょうから、やはり無用の誹謗中傷は受けたくないものです。その意味では、インターネットは、圧迫の定義にも影響を及ぼすようになったと考えられます。ブログやツイッターがあり、誰でも情報発信ができるわけです。大学もそのあたりのことはわかっていますので、誠意のない回答をした場合、そのまま情報が出回ることもありますので、慎重な回答をしてくれると思います。ただ、あまりそんなことにエネルギーを使うよりも自分に合う大学を探すことにエネルギーを使った方がよいでしょう。
本来、圧迫面接とは、わざわざ圧迫するわけですから、そこに意図があるものです。例えば、対人職の場合、どうしても理不尽なことをクライエントから言われます。それに耐えうるかどうか、適性を見られていると、言われてしまえばそうかもしれません。
本質的にあえて意図をこめて圧迫的に面接を行う場合、問われているのは、感情処理能力と言って良いと思います。いわゆるEQの高さが問われているのです。嫌な質問をされて、すぐに顔に出る人は不適切ですし、嫌みに対して嫌みで返すのも、大人の対応とは言えません。怒る、泣くは論外と言って良いでしょう。
圧迫とまで言えるかどうかはわかりませんが、今時の厳しい質問事例をあげてみると、
「この試験に落ちたらどうしますか?」
これの回答は決まっています。言い方はいろいろあるとして、要するに「次の試験を受けます」ということを伝えなければなりません。なぜなら、志望理由では「貴学でなければならない理由」を言うわけなので、他の学校に行くと言えば、もちろん矛盾します。よくあるパターンとして、「これを最後と思っている」「背水の陣で・・」という人もいますが、これは、負けの一手です。これも「貴学でなければならない理由」に抵触するのです。私がいつも言っているのは志望理由は憲法のようなもので、その他の発言はこれに抵触しないように作ることが重要だということです。
また、例えば元教師の人に「教師であったことのデメリットを言ってください」といった質問も今年ありました。これは現代風の圧迫の類と言うことができます。デメリットをそのまま答えたとして、「じゃあ○○点だそう」となるかといわれると、ちょっと難しいのかなと思います。ではどうやって処理をするのかというと、メリットでもあり、デメリットでもあることを言うことになります。そうは言っても面接対策は、今は圧迫であるかどうかにこだわりすぎす、感情処理をできる能力を身につけ、不健康でネガティブな感情に負けないように訓練をすることと、あとは、過去の質問事例をしっかり見ておき、これが聞かれると、嫌かもしれないという項目をリストアップしておくことです。
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