情報と信用性
京都コムニタスは受験まっただ中です。特に書類作成は佳境です。その他、面接対策をしたり、学科のチェックをしたり、、と最終調整の段階です。一方で、次の8月、9月の入試を考えている方も、のんびりしていられる時期ではなくなってきました。先輩の受験の様を見ると、少しずつ焦りが出てくるものです。
何度か言ってきましたが、ここからは臨床心理士指定大学院入試は難易度が上がると考えられます。それもあってか、次年度の入試に向けての問い合わせをたくさんいただいていますが、その多くが研究計画についてです。「入試要項を見ると、「研究計画書」って書いてありますが、これは何ですか?」なんていう問い合わせをいただくこともしばしばです。よく考えてみると、これは当然と言えば当然です。人生で研究計画を作ることなど、そうそうあるはずはありません。しかし、学校側の要求は極めて明確であり、しかも、それなりの品質が問われています。最初は、どうしても何から始めればよいかわからず、時間ばかり過ぎてしまうこともあります。そうならないように少しずつ構想を練っていくことが必要です。
まずは「何がしたいか」を決める
まずは当然のことながら「何がしたいか」を決めたいところですが、これが明確に定まれば半分できていると言えます。そのためには、まず、外せないキーワードを多めに設定することからはじめると良いでしょう。いきなりテーマを決めてしまうと、あとから修正しにくくなります。キーワードをみると、一定の傾向を見て取ることができます。例えば、「学校」「中学生」「不登校」と並べば何に興味があるかをかなり限定できます。
キーワードが決まれば論文を読み、疑問文を作る
ある程度絞れば、まず論文を探して読みます。論文を読んで、さらに関心が高まるかどうかをチェックして、もしそうなら、論文を多めに読んで自分の疑問を作っていきます。疑問ができたらあとは研究デザインの設定です。そうは言っても、この疑問を作る作業が難しいので、そう簡単にはいきませんが。
次に対象を決める
研究デザインとは全体像と考えればいいでしょう。まず、対象を決めます。仮に「不登校」に関心があり、疑問文ができたとしても、対象は、不登校者本人、経験者、親、先生など多岐にわたります。対象がある程度定まれば、方法を決めていきます。研究とは方法論であるという人もいるくらい方法の決定は重要です。面接でこの部分にツッコミが入ることも多いと思います。今回の受験をする人で、いくつかの学校に研究室訪問や、見学をさせていただいた際に、先生方と面談を重ねた人がいます。この人が受けたアドバイスで「どうやって研究するのかを明確にしておきなさい」というものがありました。今の時代は、どの先生もこの点を重視していると言っていいと思います。理由としては、この部分が、研究計画自体が現実的かどうかをチェックするポイントになっているからです。例えば、極端ですが、「1万人から質問紙をとる」なんて書いたら、当然相手は驚きます。また、倫理的に問題のあるもの(書きにくいので具体例は控えます)、被験者に負担の大きいもの、質問紙のあと、自由記述、さらにそのあと面接といった具合のもの。あるいは、被験者の不安を煽るようなもの。このようなものは避けた方が適切でしょう。今は質問紙調査が多いと思います。またいわゆる質的研究も見直されてきています。こんな本も出ています。
このあたりを考慮に入れて方法を決定すると概ね完成です。あとは字数を考慮して参考文献をどの程度だすかなど微調整になります。と簡単に書きましたが、実際はかなりの手間と時間を要します。早めの準備をしましょう。
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