公認心理師試験対策 過去問解説2日間集中講義
第4回公認心理師試験について、たくさん質問をいただいています。特に難易度に関する質問は定番です。私としては試験前から何度か述べていますが、少なくとも第5回試験までは、トータルの難易度について、意図的に上げようとすることはないのではないかと考えています。もちろん、意図せざる形で、結果として難易度が上がったということはあるかもしれませんが、微々たる差ではないかと思います。とはいえ、当塾公式は、今、当塾の解答、解説作成チームが頑張ってます。彼らはとても厳密に解答を作っていますが、私はそこに入っていません(入れてもらえません)ので、独自に(勝手に)検証しています。トップが間違えても責任はないというのもいかがなものかとは思いますが、これはあくまで個人的な見解ということでご覧いただけたらと思います。
問1はこちらで紹介しましたので、問2から少し検証してみます。
問2身体損傷により病院に搬送された患者で自損行為の可能性が疑われる場合、緊急に確認するべき事項として、優先度の低いものを1つ選べ。
①自らの意思で行ったかどうかを確認する。
②致死的な手段を用いたかどうかを確認する。
③明確な自殺の意図があったかどうかを確認する。
④背景にストレス要因があったかどうかを確認する。
⑤明確な致死性の予測があったかどうかを確認する。
こういった問題は、基本的には日本語問題です。場面設定がはっきりしない場合、視点が複数必要というケースが多いことが想定されます。その場合、選択肢の日本語をよく読むのは鉄則です。そこで、例えば、しかも「優先度が低いもの」というまたひねくった問題になっています。
そうなると、「他の選択肢との比較」であることが確定します。言い方を変えると、正答以外は全部ヒントになるということです。冷静に考えると「自損行為」はあまり聞かない言葉です。これは自殺と大いに関係する問題です。まず③は正答でないことが確定。あとは自殺に直結しそうなものを選択するのが妥当です。そうなると④は必ずしも自殺に直結しませんので、正答としてはこれになると考えられます。この問題は、極端な話、「自損行為」を知らなくても何とかなる問題かなと思います。
参考資料
問3 大学の学生相談室のカウンセラーである公認心理師が、学内の保健管理センターの精神科医、障害のある学生を支援するコーディネーター、ハラスメント相談員やクライエントの所属学部の指導教員などと連携して行う支援について、最も適切なものを1つ選べ。
この問題は公認心理師の立場が明確です。キーワードは連携です。あとは選択肢をしっかり見ると、①を見て、守秘義務については意識しないといけないことがわかります。
①相談の秘密を守るため、できるだけ連携せずにすむ支援方法を工夫する。
とは言え、連携せずにする支援方法を考えるくらいなら、こんな問題自体でないでしょうから、迷わず却下。
②情報の取扱方法について、情報共有する関係者の間で合意形成の必要はない。
国語問題の基本ですが、「○○はない」はかなりの確率で正答になりません。原資料に確実に「必要はない」と書いていない限り、これが正しいということはありません。
③支援に関わる関係者と情報共有することをクライエントに説明し、同意を得る。
これを不適切と言うのは無理でしょう。
④個人情報保護の観点から、情報共有する関係者は学校に雇用された教職員である必要がある。
そりゃ差別です。正職員じゃなければ、個人情報が漏れると言っているようなものです。即却下。
⑤説明し同意が得られた後は、情報共有の在り方に関するクライエントの要望は受け付けない。
説明不要なくらい即却下。ということで正答は③でしょう
これは確実に取りたい問題です。
問4 心的過程の「全体」や「場」を重んじ、集団力学誕生の契機となった心理学の考え方として、最も適切なものを1つ選べ。
①構成心理学
②比較心理学
③行動主義心理学
④新行動主義心理学
⑤ゲシュタルト心理学
これは「全体」「集団」とありますので、ゲシュタルトかと思います。基本問題でしょう。ちょっと他の選択肢もあまり迷わせようという意図は感じません。
しばらく続けたいと思います。
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