京都も緊急事態宣言が延長されるそうです

井上博文

井上博文

テーマ:京都コムニタスとはどんな塾か?

また緊急事態宣言が延長されるそうで、6月20日までだそうです。相変わらず基準も根拠もない緊急事態宣言のままで、不透明感とともに不信感も増す一方で、いよいよ効果が少なくなってきているのが、最も気がかりな点です。何とか効果が出て、ワクチンと合わさって、冬が来るまでに沈静化してくれることを期待していますし、同じように考える人が多いのではないかと思います。オリンピックのための緊急事態宣言延長でないことを願います。

京都コムニタスは、京都駅南側周辺、アバンティのすぐそばにあります。そのため、コロナ禍以前は、かなりの賑わいで、良くも悪くも深夜でも人通りが多く、それなりに活気がありました。また海外からの旅行者も多く、下のローソンで数え切れないくらい道を聞かれました。ホテルも数え切れないくらい増え、気付けば、塾のすぐ裏手にホテルができていたということも何度かありました。八条口も大がかりな工事がなされ、塾を始めたころからすると、当時の面影はないくらいにかわりました。ある意味京都のインバウンドの象徴のような地域でした。しかし、現在は、アバンティも土日はほとんど店があいていませんし、平日も閑散としています。夜も20時には、ほとんど店は閉まっていますし、多分、見える限りでアルコールを出している店はないと思います。ホテルも建物ができたものの、開業していないところがあります。以前は、夜12時くらいは、下のローソンは近辺のホテル宿泊客で混雑していたのですが、今は閑散として、夜にマチカフェは廃棄が多くなって、採算が取れないから機械を停止していると、店員さんに言われました。それくらいお客さんが来ないそうです。多分、コンビニの立地としては、最高の部類に入ると思うのですが、それでもこの惨状ですから、周辺の打撃の大きさは想像を超えると思います。

こんな状況下でも、ほとんどの店は、営業を自粛して、基準も根拠も保障もない緊急事態宣言に沿っています。今京都で新規感染者数は平均50人程度ですから、減少傾向にはあります。感染が増える原因は必ずしも明確ではありませんが、少なくとも京都駅八条口周辺は、大いに協力して、努力もしていると思います。そんな協力と努力を踏みにじるのは、一部の若者ではなく、テレビメディア禍と政治禍です。あとは意味不明な理屈で「コロナは怖くない」とか「コロナはインフルエンザより怖くない」などという言説を、専門家ではなく、政治評論家や漫画家が声高に言うのには閉口しています。コロナ禍を政治思想に乗せて語る人間は少なくないようですが、いくら舌鋒鋭く飛沫を飛ばしながら、政治的にコロナを語っても、所詮できることは、マスク、消毒、換気と他者と接触しないことくらいです。アメリカでなぜあれだけの人の命が失われ、今はインドで多くの死者が出続けていることに説明ができない限り、コロナが怖くないと言ったところで何の説得力もありません。そういった国々と日本人を比較して日本人だけ死者が少ないと言ってみても、将来のことは「わからない」としか言えません。得てして、声高有害政治思想家たちは「科学的」とか「データ」という言葉をよく使いますが、今のデータからでは、日本人の死者が少ないのか、アメリカやインドが多いのかの説明さえできません。多いところと比較してみると「日本人の感染者や死者が少ない」と言えるだけであって、アメリカやインドが「特別多い」理由の説明ができるわけではないのです。いずれにせよ、日本人も1万人を超える死者が出ている以上、インフルエンザと同等ではありません。インフルエンザが直接死因となる人は年間5000人もいません、関連死を含めて1万人くらいの死者数ですから、新型コロナがインフルエンザと同等か、それ以下と言った人は、何かしら訂正が必要でしょう。またインフルエンザ珍説を下地に「人は必ず死ぬのだから、コロナを恐れる必要なない」と暴論もどきを言う人もそろそろ訂正が必要ではないかと思います。

仮に日本人が特別感染者や死者が少ないとしても「ファクターX」と呼ばれた原因についてもまだよくわかりません。仮に「日本人だから大丈夫」「○○の遺伝子を持っている人は大丈夫」と言い得るなら、ワクチン自体が不要ですから、今のようなワクチン混乱自体が無意味です。またほとんど注目されませんが、アフリカ(と言っても大きいのですが)では、コロナ感染者は「少ない」と言いうる状況です。検査数も違うので一概には言えないかもしれませんが、アフリカを比較対象にすると日本が特別少ないとは言えないでしょう。
しかし、そんな抽象的希望的観測の方こそ意味がなく、やはりわからない以上、ワクチンを打つ方が合理的だと思われます。高齢者への接種の1回目でも8月後半になるという地域もありますので、いつになることやら・・という状況ではありますが。

「経済をまわせ」は勇ましく聞こえますが、所詮高見の見物をしている余裕のある人にしか言える言葉ではありません。

普通の人は、自粛も、マスクも、手洗いも、消毒も、換気も、自分のできる精一杯のことをしています。今は粛々とワクチンの順番を待っている人がほとんどです。また感染対策だけではなく、今できる精一杯の経済活動をしています。

評価すべきは、ありもしない「俺たちすごい」とかできもしない「経済まわせ」というスローガンではなく、今現在多くの人が実施している努力と協力と、それでも届かない現実と、そこに横たわる苦しみや悲しみです。勇ましい声を上げるエネルギーがある人は、そのエネルギーで苦しみや悲しみに寄り添ってみたらどうかと思っています。


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井上博文
専門家

井上博文(塾講師)

株式会社コムニタス

塾長以下、スタッフが、全ての生徒の状態を正確に把握している。生徒をよく観察し、成長度合、どのような不安や悩みを抱えているか、をしっかりと観察し、スタッフ間で情報共有をしている。

井上博文プロは京都新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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