リスクアセスメント
第2回公認心理師試験
問10 社会的判断に用いる方略を4種類に分類し、用いられる方略によって感情が及ぼす影響が異なると考える、感情に関するモデル・説として、正しいものを1つ選べ。
①感情入力法
②認知容量説
③感情混入モデル
④感情情報機能説
⑤感情ネットワークモデル
感情人格心理学の分野です。正答は③です。これはブループリントで言えば「感情と情報処理」というワードで出てきます。なんとも漠然としたワードなので、勉強しにくいこともあってか正答率は低く、13%でした。ちょっと難しいので、むしろ過去問から学んだ方が良さそうです。
詳しくは、当塾の過去問詳解にありますので是非ご覧頂きたく思います。
方略の4種類とは「直接アクセス型処理」「動機充足型処理」「ヒューリスティック型処理」「実質的処理型」を指します。
「直接アクセス処理」は、既知の経験や知識、信念などに対して適用します。過去の評価的知識にアクセスするため気分が情報処理に影響を及ぼさないとされます。大学のテストの採点する時などはこれに入ると思います。
また、「動機充足型処理」は、はっきりした特定の目標や動機づけがある場合に用いられます。これも気分の影響は受けにくいとされます。
「ヒューリスティック型処理」は判断対象が単純で、熟考する余裕がない場合や、何が正しいかよくわからない場合、簡単で参照しやすい情報だけを用いることになり、気分が情報として機能する可能性が生じます。大阪都構想投票などはこれに近いかもしれません。実際は大阪都構想が何か、どうなるかは、作ろうとしてきた人自身がわからないと言っているわけです。実体がないから判断しようがないのですが、漠然とした人気や見た目なども含めてわかりやすい人や党の政策に投票することと言えるでしょう。こういう時は、気分の影響が大きいので、思い通りにいくと盛り上がりやすくなります。
「実質処理型」は情報処理者が判断対象について知識があるものの(例えば、近隣にゴミ処理場ができるなど、大阪都と違って明確)判断が複雑だったり、対立があったりすると、自分の生活などに直結するため情報処理を行おうとする動機が生じます。その際情報処理を行う認知的容量が十分に確保され、多くの情報を取り入れ、さらに情報を精緻化し詳細に検索するという気分一致効果が生じるとされます。
これは難問でした。感情心理学は重要ですが、あまり勉強されていない分野と言えます。時間に余裕のある今のうちに勉強しておきましょう。
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